県有施設などを対象に官民連携の活用やあり方などを検討する「県有施設・資産有効活用戦略会議」が31日、Web会議で開かれた。官民連携の導入へ検討を進めていた県立博物館は従来型手法(県直営)で耐震改修を実施する方針に固めた。
会議は、亀井一賀副知事ほか各部局長の約20人が参加。県立博物館(鳥取市)の耐震化改修に向けた民間活力の導入検討など4議題で意見交換した。
県立博物館を巡っては、建築から50年以上が経過しており、老朽化や耐震性能不足などの課題で早急な改修が必要とされている。
今回の検討では、PFIの適否を評価。改修から営業開始までの想定スケジュールで、民間活力を導入した場合、従来型手法よりも2カ年の営業遅れが出る点や特殊性の既存施設であることから施工方法が限定され、コスト削減の可能性が低くなる点などを踏まえ、県は従来型手法に決めた。
計画によると、改修のスケジュール2024年に耐震改修手法の検討、基本設計、25年度に実施設計に入り、26年度から2カ年で整備。28年度の営業開始を目指す。また概算費用は、施設改修に23億円、年間運営費3・5億円が試算されている。
このほか、29年度指定管理施設一斉更新に向けた公施設のあり方、県営工業水道事業の検証、県営発電施設の今後の検討の進め方の3議題で意見が交わされた。
日刊建設工業新聞