秋田県河川砂防課は、馬場目川、同川支川の富津内川、内川川の河川改修を1事業として来年度から新規事業化する予定。総事業費は約45億円、事業期間は15年度まで。馬場目川は久保工区(L3,000m)と平の下工区(L1,300m)からなる4,300m、富津内川は下山内工区(L1,700m)と富田工区(L1,000m)からなる2,700m、内川川は延長800m。
馬場目川は事業費約20億円、実施期間は15年度まで。延長3,800mの築堤、40,000㎥の河道掘削、9,000uの護岸工、排水樋管2基を整備する。このうち久保工区は坊村橋下流付近から久保橋や館越橋を経由して上流側の3,000m(久保集落上流側)で築堤・河道掘削・護岸工を実施。平の下工区は名無橋から上流中屋敷橋までの1,300mで河道掘削等を行うほか、寺庭集落に輪中堤も整備する。
富津内川は事業費約10億円、9年度までの実施期間で延長2,700mの築堤、10,000㎥の河道掘削、3,000uの護岸工、排水樋管2基を整備。このうち富田工区(L1,000m)では国道285号富田橋から上流で築堤、河道掘削、護岸工を行うほか、山内橋上流付近から上流の下山内工区(L1,700m)では輪中堤や排水樋管の整備を行う。
内川川の整備は延長800mの捷水路(ショートカット)を事業費15億円、9年度までの実施期間で行う。60,000㎥の河道掘削、7,000uの護岸工、橋梁架け替え1基を実施する。
なお、馬場目川の久保工区では館越橋より上流側の一部整備に県単で着手しているほか、富津内川の富田工区も県単で右岸側が着工済みとなっている。
馬場目川流域ではこれまで、度重なる洪水被害に対し局部的な改良事業を実施してきたが、4年8月、昨年7月と2年連続で広範囲にわたる洪水が発生。馬場目川沿川の五城目町久保地区、富津内川沿川の下山内地区、内川川沿川の湯ノ又地区など、同規模の洪水から家屋浸水被害を解消するため、本支川一体となった河川整備に着手する。
2日には秋田地方総合庁舎で秋田県公共事業評価専門委員会が行われ、新規事業としての実施が妥当とされた。6年度は詳細設計や地質調査、用地測量、用地補償などを行い、7年度から本格的な工事に着工する予定。
提供:秋田建設工業新聞社