横浜市は、脱炭素に取り組む中小企業が総合評価落札方式の一般競争入札に参加した場合、評価点を加点する方針を示した。「脱炭素化取組宣言制度」に参加する中小企業が対象となる見込み。加点の点数は今後、検討する。導入の開始時期は、脱炭素化取組宣言制度の運用を開始する9月以降になるという。
脱炭素への加点は、SDGsの取り組みや地域への貢献などの「企業の社会性・信頼性」を評価する項目と同様の扱いとなる見通し。年間100件程度を発注する総合評価方式の工事全てで加点項目に選ばれる可能性がある。
導入の開始に先立ち、事前に関連団体への説明を行うなどして、周知を図る。
脱炭素化取組宣言制度の詳細は、今後詰めるとしている。市が脱炭素化に取り組む中小企業を把握し、宣伝するとともに、取り組みを後押しする仕組みとなる見込み。認証や認定を伴う制度とせず、参加手続きを簡素にする方向だ。例えば、書類などの提出を求めず、Webページの操作のみで、企業の脱炭素の取り組みに対して証明書を発行するといった仕様をイメージしている。
2023年6月に実施した第125回横浜市景況・経営動向調査によると、6割強の中小企業が脱炭素に取り組んでいなかった。市はGREEN×EXPO2027(国際園芸博覧会)までに、市内全ての中小企業が脱炭素に着手することを目指す。
提供:建通新聞社