県東近江土木事務所は、延長約5qのバイパスを整備する「国道307号平柳工区」について、近く関係する全8自治会の同意を得て詳細ルート〔中心線を決定することを目的とする道路予備設計(A)〕を決定し、2024年度に用地調査(路線測量)に着手して行く見通しを明らかにした。
同事業が計画されている国道307号の東近江市平柳町(起点)から同市池之庄(終点)の区間(L約4・9q)の現道は、沿道集落(平柳町、湯屋町、中里町、北花沢町、南花沢町)内を通過しているため、十分な車道幅と歩道の確保が困難で、狭い箇所では大型車同士のすれ違いが家屋すれすれで緊張を要し、家屋を傷つけることも起こりうる状況となっている。
このため、2004年(平成16年)から07年に、住民参加型でルート検討を行ない山側(東側)に決定。その後、詳細ルート(道路予備設計A)の検討を進めていたもので、ようやく事業実施段階への扉が開いたが、着工への道のりはまだ遠い。
今後、必要な業務は用地調査(路線測量)→道路予備設計(B)及び橋梁予備設計→道路詳細設計及び橋梁詳細設計→用地測量→用地買収などがあり、施工延長が長いためどこから着手して行くのかを含め検討を進めて行くとしている。
バイパスルートは北から、宇曽川を渡って平柳町集落に入る手前で山側(祇園町側)にルートをとり、平柳古墳群の脇を通過して平柳町から、湯屋町、中里町、読合堂町、北花沢町、南花沢町まで、ほぼ307号と並行する形で田園地帯の中を2車線の道路が整備されている東近江市道柳立南花沢線を、できるだけ活用する法線とする。
バイパス道路の道路規格は第3種2級、設計速度は60q/h、2車線(片側1車線)歩道有り、計画交通量は約9263台/日と見込む。平面交差点予備設計の箇所は、平柳町(起点部)の現道取付箇所、祇園町の市道国道307号祇園線交差箇所、クランク状になっている市道柳立南花沢線を直線状に繋ぐ箇所、中里町の県道中里山上日野線との交差箇所、池之庄町の現道取付箇所(県道百済寺甲上岸本線との交差部を含む)―の計5ヵ所。橋梁は、南川を渡る橋梁など5橋(橋長15〜30b)が予定されている。
提供:滋賀産業新聞