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建通新聞社(神奈川)
2024/01/30

【神奈川】県 相模ダム 仮桟橋など24年度発注

 神奈川県企業庁は、相模ダムリニューアル事業の実施計画を公表した。2024年度にも工事進入路となる仮桟橋の設置工事や擁壁などの下流施設工事を複数年まとめて発注することを想定しており、詳細を検討している。リニューアル事業の概算事業費は約420億円、事業期間は42年度まで。
 現在は陸上の工事進入路として幅員約5bの道路を敷設している。陸上の進入路は23年度内の完成を予定しており、その後河川内の通路として仮桟橋を設置する。
 仮桟橋は幅約6b、総延長約500bで、一部に搬入車が待機できる広さを設ける。24〜25年度をめどに整備を進め、河川上に構築した仮桟橋が下流施設の工事箇所にまで到達し次第、仮締切で水を抜き、ダム直下の右岸と左岸の擁壁工事などに取り掛かる。工事期間は11月1日〜翌年6月14日で設定しており、夏場の台風シーズンなどでは仮桟橋や仮締切を撤去する。
 相模ダムでは、長年にわたる放流水の影響により河床の洗掘や河岸の浸食が著しく、大雨や台風のたびに河岸の崩落を繰り返していた。下流河道を保護するため、擁壁や副ダムなどの下流施設を建設する。左岸には延長約110b、最大高さ24・5bのもたれ式擁壁を築造し、右岸では既存護岸を2b嵩上げするとともに相模発電所構内への溢水を防ぐ波返しを付ける。工事期間は26〜30年度の予定。
 また、幅約55b、高さが右岸側9b、左岸側13bの重力式コンクリートの副ダムを構築し、放流水の減勢を図る。予定している工事期間は30〜32年度。その他、放流施設の工事に先立って腹付けコンクリートの打設などを27〜36年度まで実施する。
 相模ダムは1947年に完成した重力式コンクリートダムで、高さ58・4b、長さ196b、堤体容積は17万4000立方b。完成以来大規模な改修をしておらず、施設の老朽化が進行していた。
 所在地は相模原市緑区与瀬、若柳。


提供:建通新聞社