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　市原市は24日、２０２３年度第１回公共資産マネジメント審議会（会長・五十嵐誠・東洋大学大学院客員教授）を市役所議会棟１階第４委員会室で開催し、公共施設個別施設計画事業実施計画（第一期）の素案を提示した。辰巳台東小学校の更新を先行モデル事業に定め、周辺公共施設との機能集約などを検討しながら進めていくこととし、26年度に整備基本方針、27年度には基本計画を策定し、28年度に基本設計および事業者選定プロポーザルを実施。29年度に実施設計をまとめ、30年度には校舎建設事業へ着手。34年度ごろの供用開始を見込んでいる。
　実施計画は、公共資産マネジメント推進計画における４つの取り組みなどを踏まえ、第一期における到達目標として、公共施設の最適なマネジメント推進体制の土台を構築することに重点を置き、持続可能な財政フレームを維持できる予防保全型のメンテナンス体制の構築を目指す。
　計画期間は、22〜31年度を一期とし、以後10年ごとの全四期・40年とする。推進計画の更新時期に合わせ、５年ごとに見直し、公共施設を取り巻く市の状況や社会的情勢の変化への対応を図る。
　現在から更新時最小保全コスト（Ｓｍａｌｌｅｓｔ　Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ　Ｃｏｓｔ、ＳＭＣ）となる年次までの年数を、「建物別最適更新年度（Ｂｅｓｔ　Ｌｉｆｅ　Ｃｙｃｌｅ　Ｙｅａｒ、ＢＬＣＹ）」とし、公共資産マネジメントに関する検討を行っている。
　ＢＬＣＹが10年以内の施設を抽出したところ、全て学校施設と判明。速やかに更新事業を進めていくため、最も老朽化が進んでいる辰巳台東小学校を先行モデル事業とし、周辺公共施設との機能集約などを検討しながら進めていく。
　辰巳台東小学校の更新事業では▽24〜26年度＝整備基本方針の検討・策定（検討組織の立ち上げ、周辺公共施設管理者・民間事業者・市民へのヒアリング、周辺地域における公共施設の立地等最適化案検討などによる更新・機能集約の具体的検討、整備基本方針策定）▽27年度＝基本計画策定など▽28年度＝基本設計および事業者選定プロポーザル▽29年度＝実施設計▽30年度＝校舎建設事業着手▽34年度ごろ＝供用開始――の見込み。
　他の学校について、２年ごとの新事業の展開を想定している。
　
姉崎消防署新庁舎／27年度ごろに着工
　
　24時間稼動や災害対応など保全や更新などの工事に際して特別な配慮や課題対応を要する消防庁舎においては、他の公共施設と異なる視点で整備内容や更新時期を設定する必要があることから、新たな消防庁舎の計画要件を整理することを目的として標準的整備方針を定めている。
　姉崎消防署に関しては、北側隣接地に新庁舎を建設することとし、標準面積に▽業務エリア（事務室、会議室など）＝２８５〜３５５�u（既存１８５�u）▽業務支援エリア（受付兼通信室、出動準備室、救急用消毒室、防火衣専用洗濯乾燥機室など）＝１６３〜２１８�u（同30�u）▽生活支援エリア（更衣室、仮眠室、食堂、浴室、洗濯室など）＝２６７〜３２７�u（同２３２�u）▽共用部（廊下、装備品格納庫、危険物倉庫、機械室など）＝３７５〜５７５�u（同１８３�u）▽車庫＝４１０�u（同４１０�u）――を設定。スケジュールについては▽24〜25年度＝基本計画、基本設計▽26〜27年度＝実施設計、工事着手▽28年度＝工事完了――を想定した。
　30年度には次期実施施設の基本計画に取り掛かる。
　３月の実施計画策定に向け、２月に議会に対して説明を行った後、２月から３月にかけてパブリックコメントを実施する。
　委員からは、市役所第２庁舎などや、五井会館の取り扱いに関して質問が寄せられた。市は、実施計画について個別施設の計画を定めるものではないとした上で、市役所第２庁舎などの建て替えに関し、設計施工一括（デザインビルド）方式による整備を予定しており、24年度に事業者決定の手続きに着手すると説明した。
　ＢＬＣＹまで10年以内の施設は次の通り。
　〔▽名称＝ＢＬＣＹ年〕
【五井駅周辺】
　▽京葉小学校＝32年度▽五井中学校＝24年度、33年度▽東海中学校＝24年度、31年度（屋内運動場）
【市役所周辺】
　▽市西小学校＝26年度、33年度▽三和中学校＝24年度
【八幡宿駅周辺】
　▽市原小学校＝24年度、33年度▽辰巳台東小学校＝24年度▽辰巳台中学校＝31年度
【姉ケ崎駅周辺】
　▽姉崎小学校＝31年度▽有秋西小学校＝31年度▽有秋東小学校＝33年度
【ちはら台駅周辺】
　▽湿津小学校＝31年度
【上総牛久駅周辺】
　▽牛久小学校＝27年度、31年度（屋内運動場）▽加茂小学校・中学校＝26年度、28年度（屋内運動場）