淡海土地改良区は、県営淡海地区土地改良事業(農村地域防災事業)2期として、24年度の事業採択を目指して諸準備を進めている。事業概要は、導水トンネル工として、トンネル補修と仮設道路(管理道)延長570bに取り掛かり、事業費約3億2000万円を見込み、事業期間は24〜28年度を予定している。
今後のスケジュールは、県営事業にて24年秋頃にも測量を行い、25年度に実施設計、26年度以降の工事着手へと運ぶ考えだが、予算次第で流動的になる。
内容によると、導水トンネル内を調査した結果、いくつかの空洞や、岩盤部で崩落の危険がある箇所を発見したことから、その改修工事が追加となり、導水トンネルまでの施工に仮設道路570bが必要で、今回の土地改良事業の計画を変更する。
淡海池は、受益地の取水源として重要な施設であるが、築造後100年以上が経過し取水施設等が老朽化しており、堤体の耐震性にも問題があることや、中性化の進行や耐震性が確保されていないなど被災した場合において下流域への多大な被害が危惧されていることから1期地区として改修を実施。主な工事内容は、堤体・洪水吐・底樋・斜樋・緊急放流整備など。
工事の実施にあたっては、漏水防止ネットフェンスを設置し、濁水・土砂流出の防止を図ることや、池敷内のヘドロをセメント改良して堤体の押さえ盛土として利用し、地区外からの土砂の搬入・搬出をしない計画とすることで自然環境への影響を緩和して実施し、23年12月に1期地区は完了している。
そのほかにも、淡海土地改良区では、川上地区において、農業競争力強化農地整備事業(県営)も行っており、設計・工事期間は23年度から30年度まで。事業概要は、用水路改修13・4q、排水路改修4q、暗渠排水27・3f、事業費は約15・3億円―となっている。
提供:滋賀産業新聞