上市町学校教育審議会の笹田茂樹会長は25日、町役場を訪れ、将来的に7小中学校を義務教育学校1校に再編する主旨の答申書を、中川行孝町長に手渡した。
答申書には▽校舎の有効利用の観点から小中一体型校舎建設▽小中一体型校舎建設に併せ「義務教育学校」の創設▽複式学級がある白萩西部、陽南の2小学校を26年度に上市中央小に先行統合▽新校舎はまちづくりの中心となる場所での建設が望ましく、早急に場所の決定▽町立図書館などを併設し、町民同士の交流が深まるような施設−などが望ましいとした。
これを受け中川町長は「義務教育学校という柱を示していただいた。財政は厳しいが、答申を尊重して計画を進めていきたい」と答えた。町は新校舎に係る概算事業費算出や工期の検討、従来方式とPFI方式の比較などを行うための基本計画策定調査費を、3月定例会に補正予算案として提出する方針だ。
昨年5月に中川町長が「上市町立小中学校の適正規模に関する基本的な考え方と学校統廃合の具体的な方策」について同審議会に諮問した。町では複式学級の解消や学校施設の老朽化などが課題。上市中央小学校は建設から62年、他小学校も約40〜50年、上市中学校も52年が経過し、近いうちに大規模改修や建て替えの時期を迎える。