草津市は、計画しているJR南草津駅ロータリーシェルター延伸事業について、5月頃に工事発注する方針だ。
現在、新年度当初予算案に工事費を要求しているところで、確保でき次第、発注に向けた準備を進めていく。工事は大学の夏季休暇期間に行う考えから7月頃に着工する見通し。準備工に2ヵ月、本体工事に3ヵ月程度想定していることから、工期は5ヵ月程度となる模様。
主な工事内容は、東口階段近くから約200b程度のシェルターを新たに整備する。朝の通勤・通学時にバス停付近は立命館大学(BKC)の生徒で溢れ、長蛇の列となることが多く、既存のシェルターでは雨天時に雨避けが出来ないことから延伸工事を計画。24年度(令和6年度)内に工事を終わらせ、利用者の利便性向上を図る方針だ。
同市は、JR南草津駅前は慢性的にバスと送迎車による混雑が激しく混雑の緩和や公共交通の定時制を確保するために、20・21年度の2ヵ年かけて交通規制の社会実験を実施。ロータリーの混雑緩和対策整備手法を決定するために様々な手法を抽出・検討・実施した。しかし、結論付ける効果が見出せず、まだまだ検討の余地があるとの判断から昨年度も他市の事例等を参考にしながら社会実験を延長し進めていたところ、公安委員会からロータリー内の信号機を調整し円滑な車両流動体制を構築する車両誘導案が提案された。関係者らで協議し、直ちに実施すべきと判断したことから委員会と協力し既存の個別システムの信号機を連動型信号機へと変更。青色秒数を細やかに設定することで信号機のみで車両誘導に成功し混雑が大幅に緩和。この検証結果をもってロータリーの混雑緩和対策は信号機により解決と位置づけ、東口ロータリーの整備はシェルター延伸整備のみとすると決定した。
なお、シェルター実施設計及び同駅交通対策基本計画は、協和コンサルタンツ(宮城県仙台市)が担当。
シェルター延伸工事後は、西口ロータリーの改修内容の検討を進める。現在、車両受け入れスペースがないことから、ロータリー内に駐車スペースを設置することなどが協議項目となる見通し。整備スケジュール等は未定で、意見がまとまり次第予算措置を図っていくとのこと。
提供:滋賀産業新聞