3月16日の「北陸新幹線石川県内全線開業(敦賀開業)」まで55日前に迫った21日、地元の家族連れや鉄道マニアなど約920人が南加賀の新駅となる新幹線小松駅を見学した。石川県や小松、加賀市、JR西日本金沢支社が主催。
1階コンコースは天井が地元の日用杉を使って山並みを表現し、木の温もりに包まれる。化粧柱の一部には小松名産の滝ケ原石が貼られ、東口広場側に面した大きなガラスには同じく小松産の日華石を用い、歌舞伎にちなんだ市松模様を表現している。
この日は計4回見学会が行われ、参加者は新幹線改札口を抜け、1階コンコースから2階ホームに上がった。ホームは雪対策のため全覆上家でホームだけでなく、線路を含めた駅全体が覆われ、親子連れなどは真新しいホーム、待合室などを順路に従って見学。カメラやスマホなどで撮影しながら、新幹線開業に期待を寄せた。時折、試験走行中の新幹線車両が通過すると、子どもたちは歓声を挙げていた。見学を終えた参加者には敦賀開業のクリアファイルやステッカー、シール、パンフレット、駅舎ペーパークラフトなどがプレゼントされた。
小松駅は「ふるさとの伝統を未来へつなぐターミナル」をコンセプトに、外観は雪をまとった白山の雄大な山並みを金属で立体的に表現しており、日の当たり方によって、季節や時間帯毎に外観のコントラストに変化が生まれる。
建設規模は、駅本屋がS造平屋建て約2280平方メートル、旅客上家が同約6620平方メートル。施工は奥村・トーケン・中東特定JV。設計はJR東日本建築設計が担当した。
同日、駅舎内には令和6年能登半島地震の災害義援金募金箱も設置され、参加者は協力していた。
28日は加賀温泉駅で見学会が行われる。