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建通新聞社四国
2024/01/19

【愛媛】松山市の新庁舎検討審で市が基本計画素案

 松山市新庁舎整備検討審議会(会長・山本康友東京都立大学客員教授)は1月11日、第6回会合を市役所で開催し=写真、新庁舎の整備基本計画の検討作業に着手した。その中で市は新庁舎の整備概要や事業計画の検討などを盛り込んだ基本計画素案を示した。新庁舎(北棟)の延べ床面積は約2万平方bとし、概算事業費(昨年12月時点)は税込み163億円を見込む。今後は4回ほど会合を開き市への答申案をまとめる。年内の計画策定を目指す。
 素案によると、市庁舎本館は継続使用し、別館・第3別館・第4別館・公営企業局庁舎を集約した北棟を別館北側の第3別館跡地に第1期工事として整備する。景観との調和を考慮し、建物をセットバックして配置する他、南海トラフ巨大地震などの発生時に行政機能を維持・継続できるよう、免震構造を検討し、災害対策本部と市長室を移転させ、防災機能強化につなげる。
 断面計画では、福祉・子育て部局を低層階、市長室・災害対策本部・執務室機能を中層階、議会機能を高層階に配置する。セキュリティー対策にも配慮する。平面計画については東西に階段やエレベーターを配置して執務エリアを中央に設ける案を基本とし検討を進める。北棟の延べ床面積約2万平方bは平面計画のフロアイメージを基に試算。今後、これをベースに窓口スペースやユニバーサルデザインへの対応、ユニバーサルデザインへの導入なども含めながら具体化していく。
 概算事業費163億円の内訳は建設工事費150億円、設計費など(工事監理費、測量調査、地質調査を含む)7億円、解体費(別館、第3別館、第4別館)6億円。事業手法については従来の設計・施工分離発注方法、DB手法、DBO手法、PFI手法を挙げ、それぞれのメリット・デメリットを整理した。採用する事業手法については基本計画策定後に実施するPPP/PFI導入可能性調査で決定する。
 委員からは地震に対する構造安全性で長周期地震動に対する対応や免震構造と環境設備との相性についての質問の他、セキュリティーの情報と人的な区分け、北棟のセットバックイメージの視点別の掲示、北棟と市庁舎本館を連絡する渡り廊下のイメージなどを求める意見もあった。

提供:建通新聞社