佐倉市は、都市計画道路岩富寺崎線の未整備区間約2・2qについて、用地取得が難航していることを明らかにした。未整備区間の起点および終点付近において、土地境界の未確定や所有者不明土地といった問題が生じている。概算事業費は約40億円。内訳は、道路新設工事費約8億円、新林橋拡幅工事費約22億円、用地購入費約5億円、調査など委託料約5億円。工期については、道路新設工事に5か年程度、新林橋拡幅工事に4か年程度を見込んでいる。
岩富寺崎線は、国道51号との交差点を起点、県道佐倉停車場千代田線との交差点を終点とする、総延長約5・17qの計画。このうち、東関東自動車道に架かる新林橋から終点までの約2・97qを整備済み。
道路区分は第3種2級。計画交通量は1万363台/日。設計速度は60q/h。
市の南北を結ぶ唯一の幹線道路となっている佐倉印西線の補完に加え、物流の効率化や周辺地域の渋滞緩和に寄与し、災害発生時における緊急輸送道路(国道51号)へのアクセス道路として佐倉印西線とともに重要な役割を果たす。
幅員は18m。幅員構成は、車道3・25m×2車線、路肩0・75m×両側、自転車通行帯2m×両側、歩道3m×両側。
車道部の舗装構成は▽表層=密粒度アスコン5p▽基層=粗粒度アスコン5p▽上層路盤=水硬性粒度調整鉄鋼スラグ19p▽下層路盤=再生クラッシャーラン(RC40)19p。
歩道部の舗装構成は、基層が透水性アスコン4p、路盤が再生クラッシャーラン(RC40)10p。
新林橋は1971年の架設で、市道4―213号線の道路橋として使用されている。規模は橋長47・03m、幅員約9m(車道約3m×2車線、歩道約3m)、2径間。上部構造はPC桁。下部構造は逆T式橋台。2019年度に、光陽が補修工事を行った。
20年10月の地元説明会では、未整備区間について、22〜26年度に道路新設工事、23〜28年度に新林橋拡幅工事を実施し、28年度末の供用開始を目指す方針を示していた。
地質調査を両総コンサルタント、詳細設計を高島テクノロジーセンター、用地測量をサンテックインターナショナルと協和測量が手掛けた。