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滋賀産業新聞
2024/01/17

【滋賀】滋賀県 小児保健医療センターの再整備

 滋賀県は、計画している小児保健医療センター再整備事業について、新年度から設計の見直しに着手する方針だ。
 現在、既存の設計を変更する手法もしくは、改めてゼロベースから設計業務を発注する2つの手法で協議・検討を進めている。決定後、適時に発注する見通し。工事は、26年度からを予定し、29年1月の開院を目指していく。
 再整備事業は、小児保健医療センターと療育部、県立守山養護学校の3施設を県立総合病院の敷地に移転建て替えし、総合病院と機能統合するもの。総合病院と重複する機能を省くため、新センター施設は規模が縮小となる模様。病床数も当初想定していた68床から30〜40床に改める見込み。
 既存施設は、昭和63年に敷地内にRC造3階建地下1階、延9411平方b(設計・日本設計、施工・大成建設―駒音建設JV)の施設を建設。小児の難治性疾患の中心的な専門機関として役割を担ってきたが、開設から30年以上が経ち、施設の狭隘化や小児期の疾患を抱えたまま成人する患者への対応問題などから、より高度な診療体制・設備を備えた施設へと再整備する。
 過年度に策定した基本設計(担当・内藤建築事務所)では、小児保健医療センターの規模をRC造4階建、延1万3288平方b(うち療育部1854平方b)、守山養護学校を、平屋建、1983平方bとし、事業費は概算で総額約120億円とし、建設工事費として、医療センターが59億円、療育部が11億8000万円、養護学校が8億2000万円を見込んでいた。
 関連して、滋賀県病院事業庁は昨年、県立病院の経営形態について地方公営企業法の「全部適用」を継続することを決定したと発表した。継続理由は、総合病院を中心に収益拡大・費用の最適化に向けた取り組みを進めており、徐々にその成果が表れてきていることに加えて、上述した総合病院と小児保健医療センターの統合を予定していることから、病院統合を契機とした経営強化に最大限注力することが必要との考えから。
 このことから、県は現在形態における経営強化の取組を着実に推進しているところで、「持続可能で県民の期待に応えられる県立病院」を目指していく。
 地方公営企業法の「全部適用」とは、病院事業に対し財務規定等のみならず同法の規定の全部を適用するもので、事業管理者に対し人事・予算等に係る権限が付与され、より自律的な経営が可能となることが期待されている。

提供:滋賀産業新聞