徳島県南部総合県民局那賀・県土は、那賀町阿井地区を流れる那賀川の左岸延長約1600bに堤防を整備する「浸水対策工事」を、早ければ本年度から開始する。1月下旬に地元説明会を開いて意見をまとめ、順調にいけば2月から用地買収に着手する。用地買収後、本体工や埋蔵文化財調査の実施に向け、重機など出入りする仮設道路の造成工を指名競争入札で発注する。
国道195号が那賀川を跨ぐ、丹生谷橋付近(那賀町仁宇王子)から上流にかけて工事を行う。浸水対策工として高さ約4〜5b、天端幅6bの堤防を造成し、樋門を新設して洪水被害を低減する。堤防の川表はブロック、川裏の法面には芝シートを設置。川裏側には、樋門へとつながる幅0・3〜1・5b、高さ1・8〜3・0bの堤脚水路を現場打ちする。
樋門は4カ所に設置する。形式はオートゲートを採用。構造物の大きさは1号樋門が幅4b、高さ4bの2連構造。2号樋門は幅4b、高さ2・0b。3号樋門が幅1・8b、高さ1・8b、4号樋門も同様で幅1・8b、高さ1・8b。
発注は、樋門新築工と堤防造成工を、いずれも一般競争入札で公告する。樋門は別々に執行し、堤防造成工(水路工を含む)は、延長を分割して公告する方針。
事業は2014年に発生した台風11号で同地区が約1〜2b浸水し、住宅34戸が床下・床上浸水被害を受けたことから実施する。堤防関係の設計は四国建設コンサルタント(徳島市)、樋門設計は同社とフジタ建設コンサルタント(北島町)が担当した。
提供:建通新聞社