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建通新聞社(中部)
2024/01/12

【愛知】名古屋市 橘小複合化は約93億円

 名古屋市は1月10日、2024年度予算の編成に向けて、予算要求に対する財政局査定を公表した。一般会計部局の臨時・政策経費(政策的な判断が必要な事業で、各局が配分された財源とは別に要求する事業)の財政局案は1198億1000万円。各局要求(23年11月)公表後の追加査定案件では、橘小学校等複合化に限度額計92億8900万円の債務負担行為の設定を査定した。
 橘小学校の複合施設化には、事業者選定支援などの事業費1500万円の他、限度額計92億8900万円の債務負担行為の設定を認めた。複合化対象施設それぞれの限度額は橘小学校が62億1100万円、中生涯学習センターは19億6100万円、前津福祉会館は限度額3億9200万円、前津児童館は限度額7億2500万円。期間はいずれも25〜28年度。新施設は、地下1階地上5階建て延べ1万平方b程度を想定。橘小学校の他、中生涯学習センター、前津福祉会館、前津児童館を複合化する。事業手法はDB+O方式を想定。24年度内に事業者を選定、設計を1年半程度、工事は既存校舎解体を26年度に開始し、新築本体工を26〜28年度(2年半程度)に行う。
 西特別支援学校新校舎の整備では、事業費300万円と債務負担行為の設定(限度額1億7500万円、期間25年度)を査定。西特支校の教室不足を抜本的に解決するため、西区浮野町の平田荘団地内の市有地に小学部・中学部を新設整備する方針を明らかにしていた。24〜25年度に設計、26〜28年度の工事を計画している。
 中村区役所等複合庁舎〜本陣駅間の地下通路整備は、事業費5100万円と限度額41億円(期間25〜29年度)の債務負担行為の設定を査定した。全体延長は120b程度。
 名古屋駅ターミナル機能の強化では、局要求通りで事業費を認めた。事業費21億3400万円の他、西側駅前広場の平面レベル再整備に限度額11億8200万円(期間25〜26年度)、東側駅前広場(地下空間)に限度額1億0400万円(期間25〜26年度)の債務負担行為を設定する。
 国際展示場第2展示館の改築も局要求通り査定。限度額207億円(期間25〜29年度)の債務負担行為の設定を査定。新第2展示館はデザインビルド方式を想定。基本計画によると、新第2展示館は展示面積を約1万平方bの1層構造とし、天井高14b、有柱で、床下ピットを設ける。
 小学校統合校の整備工事は、事業費8億7400万円と、工事で限度額77億0400万円(期間25〜26年度)、設計で限度額1億3800万円(期間25年度)の債務負担行為の設定をそれぞれ査定した。対象は、現しまだ小校舎棟の改築(天白区)の他、稲永小学校(港区)と名城小学校(中区)の公舎改修・増築。
 守山区の志段味方面新設中学校には、事業費5億3600万円と、限度額38億6300万円(期間25年度)の債務負担行為の設定を認めた。規模は4階建て延べ約6500平方bの校舎の他、2階建て延べ約4200平方bの体育館棟、プール(平屋約830平方b)。
 博物館リニューアルは、財政局査定公表時までには事業費は明らかにされなかった。23年12月の市会委員会では、工事スケジュールとして本館・外構を24〜26年度に行い、26年9月に本館をセミオープンさせる計画を示しており、予算案発表までに事業費を盛り込むとみられる。


提供:建通新聞社