日本工業経済新聞社(群馬)
2024/01/09
【群馬】前橋市が市街地再開発事業などの進捗状況示す
前橋市内の各地で進む再開発事業。千代田町中心拠点地区市街地再開発事業では、来年度に再開発事業の区域全体を対象とした地盤調査や実施設計への着手を計画している。また、新前橋駅東口の再開発事業は24年度に手続きの完了、事業着手を目指すスケジュールで準備が進む。古市町の上毛新聞社跡地で進む多目的複合施設の建設工事は11月に着工、25年の完成を目指す。市内各地で行われている再開発事業の進捗状況をまとめた。
【千代田町中心拠点地区市街地再開発事業】
千代田町のスズランや市有地などを合わせた約2・3haでの再開発事業で、西街区と東街区に大別しており、西街区には商業施設とオフィス、東街区では教育文化施設およびマンション(複合)の整備を予定。事業協力者として大和リース群馬支店を代表とするJVと基本協定を締結している。これまでに事業者として教育文化施設に共愛学園、商業施設にスズラン、オフィスにジンズホールディングスが参画。また、商業施設やオフィスとの複合施設として市立図書館の移転が示されている。
事業計画策定に向けた業務は◇施設建築物基本設計=石井設計(前橋市)・平田晃久建築設計事務所(東京都港区)・藤本壮介建築設計事務所(東京都江東区)JV◇公共施設基本設計業務=三陽技術コンサルタンツ(前橋市)◇資金計画作成業務=ユーデーコンサルタンツ(大阪府大阪市)−が担当している。
2024年度に地盤調査や実施設計に移り、25年度から西街区で解体など土地整備に着手、同年度に建築工事に着手し27年度に完了させる計画となる。東街区は27年度に土地整備など解体工事を行い28年度から建築工事に着手、30年度の完成を目指すスケジュールとしている。
【新前橋駅東口再開発事業】
新前橋駅東口の北側にある市有地とJR貨物の所有する土地約2770uを活用した再開発事業。現況の市有地は駐車場となっており、駐車場の立体化と周辺にある無料駐輪場の整理集約を基本に、複合施設の整備を計画している。
電源群馬(前橋市)を代表、企画社(高崎市)を構成企業とするグループを事業提案者として立体駐車場とマンション建設を提案。事業提案時点での内容は12階建て、約40戸のマンションを計画。1〜2階部分へ店舗や事務所などを誘致するスペースを4区画程度想定している。また、立体駐車場としては、現在の駐車スペース66台の3倍程度を収容できる規模を想定している。
第一種再開発事業として実施するため、事業内容の検討と並行して都市計画手続きの準備も進めている。24年度に手続きの完了、事業着手を目指すとしている。
【上毛新聞社跡地整備】
前橋市古市町一丁目地区優良建築物等整備事業としてマンションやオフィスを併設した多目的複合施設JOMOスクエアの建設が11月に始まった。住宅棟はRC造15階建て、延べ床面積4568・7u、業務棟はS造9階建て、延べ床面積7862・65u、駐車場棟はS造6階建て、延べ床面積1万245・71uとなる。設計は企画社(高崎市)が担当。施工は業務棟および住宅棟が佐田建設・小林工業JV。駐車場棟は北川鉄工所(広島県府中市)が担当。25年5月の完成を予定している。