彦根市は、図書館基本整備計画を見直し当面市内唯一の図書館として長期利活用を図るため尾末町地先の「彦根市立図書館」で22年度から着手した3ヵ年の大規模改修整備について、2ヵ年目となった23年度は当初予算に措置した事業費計1億5391万6千円にのっとり空調設備およびトイレ改修を管工事一括で1件と、LED照明改修を電気工事一括で発注・着工し進めていると共に新たに設ける駐輪場・車寄せの設計業務1件も委託し完了した。24年度も必要な事業費を措置し大規模改修の最終年度分の整備として屋根葺替工事や外壁タイル吹付工事、23年度設計を行った新設駐輪場・車寄せの工事を順次発注していき、24年度の大規模改修整備の全体完了を目指す。
23年度当初予算には彦根市図書館大規模改修事業費として措置した総額1億5391万6千円のうち1億2372万8千円を空調設備その他更新工事費、2647万円を書架LED取替工事費、161万7千円を駐輪場ほか建設工事実施設計業務委託費、210万1千円を駐車場改修工事実施設計委託業務―にそれぞれ充当。23年度発注した市立図書館駐輪場ほか設置工事実施設計業務は諸川1級建築設計事務所(彦根市)に委託し(23年8月8日開札)、大規模改修整備を進めている彦根市尾末町8―1の彦根市立図書館の正面入口に、新たに整備するロータリーに設ける駐輪場や、車寄屋根についての設計を実施。委託期間は23年11月30日で完了している。また別で実施する駐車場改修工事実施設計業務は、現場が近接する別事業の金亀公園整備事業の設計業務内で実施。
事業費に基づき23年度発注した工事では市立図書館空調設備ほか改修工事を勝田商会(彦根市)に委託し(23年6月6日開札、1億0358万円)、空調設備更新および給排水・消火設備更新1式、男子・女子便所および多目的便所改修1式を3月14日工期で、また市立図書館LED照明取替え工事をアシタカ(彦根市)に委託し(23年9月5日開札、1813万5000円)、照明器具取替347台(1階)、71台(2階)、2台(3階)―を1月26日工期でそれぞれ進めている。
23年度分の整備の後、最終年度となる24年度の大規模改修整備では、屋根葺替工事、外壁タイル吹付工事、障害者用駐車場整備工事を行う計画で、事業費措置が順調にいけば24年度順次発注していく。
彦根市立図書館(尾末町8―1)は、4500平方bの敷地に79年に建設された、RC造一部S造2階建(一部3階)、延2743平方b規模の施設。駐車場台数は148台。耐震性能は満たしているが、築後42年が経過し建物・電気設備・機械設備の修繕工事が多く、トイレ、給排水管等の水回り、空調、建具や床や壁の劣化、バリアフリー未対応、図書収容能力の限界、閲覧スペース不足―等の現状課題が挙げられている。「ひこね燦ぱれす」の図書館化の方針と共に、彦根市立図書館も将来的には保有する3館の図書館のうちの「北部館」として、当面は市内唯一の図書館施設として、長期の利活用を図ることが決まっており、22〜24年度の3ヵ年を「大規模改修期間」とし予防保全型工事等を計画している。
大規模改修初年度の22年度は、当初予算に変電設備等更新工事3282万円、昇降機および空調機器更新設計700万円、トイレ改修工事設計133万1千円を含めた大規模改修事業費4115万1千円を措置し、6月補正で現計額に2327万円を増額し所要額5609万円とした。増額分で昇降機更新工事と屋内消火栓・消火栓ポンプ更新工事を22年度発注済。22年度の空調設備その他改修工事実施設計の担当コンサルはケント設備設計事務所(彦根市)。
提供:滋賀産業新聞