トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日本工業経済新聞社(群馬)
2023/12/28

【群馬】林政課 市町村24年度から活用 森林境界明確化事業積算基準など

県林政課は、2024年度から市町村が民間事業者に森林境界明確化業務を委託するための森林境界明確化作業積算基準、森林境界明確化作業標準仕様書および森林境界明確化作業マニュアルの作成を進めている。22日には第1回森林境界明確化検討委員会を神流川森林組合会議室で開催。年度内に委員会をさらに2回実施し、積算基準などの策定を目指すとしており、24年度から森林境界明確化が加速していくこととなる。
森林経営管理制度において市町村が森林経営管理権を取得するには、その範囲となる森林境界が明確になっている必要がある。しかし、県における地籍調査の進捗状況は30%未満なため境界不明な森林が多く、制度を進める上で森林の境界明確化が課題となる。
このような課題を解決するため、森林境界明確化促進事業を群馬県測量設計業協会(嶋田大和会長)へ委託し、県は最新の測量技術やデジタルデータを活用して森林境界明確化を行うモデル地域として神流町を指定。森林境界明確化の効率的な手法を確立し、広く民間事業者が参入出来るよう積算基準、標準仕様書、マニュアルを作成することで、市町村が外部委託により円滑に森林境界明確化を実施する体制を整える。
第1回森林境界明確化検討委員会では「森林境界の明確化」について、今後の森林事業施業を円滑に実施できるようにするために、施業界を明確化することと定義。現地調査で取得した航空写真データや地形データから森林所有者が施業界を確認し明確化を行う。これらのデータから施業界の確認が困難である場合は、現地での立会い確認などを行うこととなる。
委員会では今後、UAVレーザー測量など最新技術を活用し、効率的な手法を用いて現地で調査測量を実証、結果などを基に1月下旬に開催を予定している第2回委員会で作業状況の中間報告を行い検討する。さらに、2月中旬に開催を予定している第3回委員会で調査測量、森林所有者の確認結果の報告などを行い年度内にマニュアル、仕様書、積算基準などを作成する。24年度以降は作成したマニュアル等を活用し、各市町村が積極的に明確化を行うことを促進する。