近畿地方整備局は25日、2023年度第2回目となる総合評価委員会を開催した。評価方法の見直しが行われ、工事成績優秀企業認定にプラチナカードを新設することとした。
現状、総合評価において企業の施工能力として工事成績優秀企業者(ゴールドカード)に1点加点をしている。近年、工事成績評定平均点が上昇しておりゴールドカードは大幅に増加。そのため、より成績が優れている企業に対する制度(プラチナカード)を新設する。認定対象企業は、近畿地方整備局発注工事において、過去2カ年度に完成した工事の実績を3件以上有しており、その工事成績評定点の平均が83点以上であること。加点は1・5点となる。
このほかの見直しでは、施工能力評価型においては、工程表審査を廃止するとした。
企業の施工能力評価における「表彰」の評価対象には、22年度から創設された「インフラDX大賞」を、新たに加える。配点は国土交通大臣賞が1・5点、優秀賞が1点。
建設業界全体でワーク・ライフ・バランス等が推進されるための取組として、ワーク・ライフ・バランス等認定制度による加点を拡充する。これまでは一般土木工事A等級および建築工事A等級が対象だったが、更なる取組み拡大のため、一般土木工事A・B等級および建築工事A・B等級の工事、並びに技術提案・交渉方式における優先交渉権者との業務契約の発注に拡大する。
地域独自の課題を解決するため、設けられている自由枠の評価対象も拡充する。具体的には、現場見学会の開催実績やインターンシップの受け入れ実績、地すべり防止工事士の配置を評価する。
いずれも2024年4月1日以降の公告から適用する。
また、新たな取り組みとしては、企業の参入機会促進へ電通チャレンジタイプ(電気設備工事)を新設する。整備局発注工事の実績のない、または少ない優良な施工業者に対し、府県・政令市以外の自治体の実績等も加点評価することで、直轄工事への参入を促し、地域社会の安全・安心の確保を担う担い手を確保することが目的。対象工事は電気設備工事A、B等級(トンネル照明工事)で、直轄工事の実績が加点となる成績評定、表彰等の項目を除外する。24年4月1日以降の公告から適用。
業務では、プロポーザル・総合評価落札方式において、インフラDX大賞とCPD(継続教育)取得の加点評価を追加した。