能代市下水道課は、公共下水道事業のうち、港町排水区汚水管渠更生(第3期)の実施設計を6年度に委託する予定。また、7年度までの事業期間で推進中の能代処理区管渠整備(ストックマネジメント)については、8〜14年度の事業実施に向けた計画策定を日本下水道事業団に委託。2カ年でまとめ、7年度から設計などに着手する。このほか、実施設計をまとめている中川原中継ポンプ場の耐水化は、能代終末処理場の工事を終えた後7年度に着工する見通し。
港町排水区汚水管渠更生は、平成29年度〜令和18年度の事業期間を5期に分けて進めている。全体の面積は219.8haで、汚水管渠は延長約14,000m。第一次能代大火後の昭和24年度から整備を進めてきた同エリアは、整備時期が早かったため管渠の老朽化が進んでいる。
第2期(3〜6年度)として進めている今年度は、延長310mの管渠改修を発注。全体の事業進捗率は35%となっている。7〜10年度で進める第3期は、面積44.6ha、管渠延長約9,400m、マンホール80カ所が対象で、昨年度に遠藤設計事務所でストックマネジメント計画を策定。計画に基づき6年度に実施設計を委託し、7年度から修繕や改修を進めていく。
一方、能代処理区管渠整備の全体計画は、約1,762haを対象とし、19年度までに管渠敷設を行うもの。現在、進めている事業は令和元年度〜7年度まで(約1,166ha)の計画で、浜通、港町、出戸、中川原で整備が完了。長崎、向能代、東能代第一の3分区で事業を進めている。今年度の発注は終えており、長崎分区で約12ha、東能代第一分区で約16haが整備される見通し。6年度も同規模で発注していくとしている。向能代分区では、3年度までに約56haの整備が完了。現在は平影野で水管橋の新設を進めており、6年度から管渠敷設を発注する。
次期計画となる8〜14年度のストックマネジメント計画策定は今年度から2カ年でまとめる予定で、7年度から設計などに着手する。対象地区は長崎、向能代、東能代第一分区の予定で、未着手となっている東能代第二分区は15年度以降に整備する方針。
また、中川原中継ポンプ場の耐水化は、ポンプ場が米代川に近く低位置にあるため、雨天時に浸水が想定されることから行うもの。今年度は日本下水道事業団から実施設計が委託されており、オリジナル設計が3月15日の履行期限でまとめている。着工中の能代終末処理場の施設改修・設備再構築が完了した7年度に工事を発注する予定。工事では設備設置箇所の嵩上げ、建物に止水壁や防水扉などの設置を検討している。
提供:秋田建設工業新聞社