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建通新聞社(神奈川)
2023/12/25

【神奈川】横浜市 小雀浄水場廃止で整備費497億円

 横浜市水道局は、小雀浄水場の廃止に伴う施設整備費が約497億円になると試算した。横浜市と神奈川県内広域水道企業団(企業団)が浄水場の処理能力増強を、企業団が送水管の新設を、横浜市が浄水場などの撤去を行う見込みだ。企業団の施設整備については、横浜市や企業団など5水道事業者が本年度末までに施設整備計画を取りまとめ、具体的な内容を明らかにする。廃止の時期は2040年度になる予定だ。
 将来的に水需要が減少することを見据え、これまで横浜市と神奈川県、川崎市、横須賀市、企業団の5水道事業者で、県内にある水道施設の将来の方向性を協議してきた。
 小雀浄水場については、更新を行う案と必要な施設を整備した上で廃止する案を比較検討し、廃止を決定した。廃止案の施設整備費は更新案に比べて、約194億円少ない497億円に、維持管理費は最大で1・9億円少ない56・6億円になり、費用削減の効果が見込めるためだ。
 小雀浄水場が給水していたエリアについては、横浜市が西谷浄水場を再整備して処理能力を増強し、拡大する給水エリアに取り込む。再整備には既に着手している。
 加えて、企業団が相模原浄水場と綾瀬浄水場の処理能力を増強し、新たな送水管を整備することで対応する。
 小雀浄水場は横浜市と横須賀市の共同施設。1965年に完成した。寒川取水堰で取水した水を処理する。1日当たりの浄水処理能力は82万立方b。
 場内には配水池が6池(総有効貯水量は13万7300立方b)ある他、沈殿池が3系14池、急速ろ過池が2系54池、排水池2池などを備える。このうち、配水池は災害時給水所としての機能を維持するため、継続して使用する。
 所在地は横浜市戸塚区小雀町2470で、敷地面積は23万7905平方b。

提供:建通新聞社