四国電力や百十四銀行、竹中工務店などが出資する四国まちづくり&おもてなしプランニング(高松市丸の内2ノ5)は、JR高松駅近くのサンポートと直島町に「マンダリンオリエンタル瀬戸内」を建設する。設計は山下設計・竹中工務店が担当する。施工者は調整中。2024年夏に着工し27年春の完成、同年夏の開業を目指す。
高松市と直島町の特長を生かした施設づくりと運営を行い、ホテルを拠点に四国と瀬戸内の魅力を体験し旅をすることがコンセプトの「エリア周遊型」の高級ホテルとする。エリア周遊型の高級ホテルは国内では初めてで、世界でも珍しいという。マンダリンオリエンタルホテルグループのホテルは東京に続いて国内2軒目。
高松のホテルは地下が鉄骨鉄筋コンクリート造、地上が鉄骨造の地下1階地上13階建て延べ約1万8500平方b。客室数は92室で、標準的な客室面積は50平方b以上とする。レストランやバー、スパ、ジム、プール、会議室を設ける。建設費は約190億円。
建設地はサンポート高松B2街区(高松市サンポート1ノ3)の県有地。敷地面積は5034平方b。四国まちづくり&おもてなしプランニングが12月15日に15億7837万5000円で売買契約を結んだ。
直島のホテルは2階建てのメイン棟と離れ3棟で構成し、延べ面積は約3900平方b。構造は鉄骨造と木造で客室数は22室。「古民家風」とする計画で、レストランとバー、スパ、ジムを併設する。メイン棟となる「おおみやけ」には登録有形文化財の母屋と長屋門があり、これを改修する。敷地面積は約5800平方b。建設費は約60億円。
同社の出資者は阿波銀行、伊予銀行、サンケイビル、四国銀行、四国電力、JR四国、竹中工務店、日本政策投資銀行、百十四銀行。四国電力が50%以上を出資しており、その他の企業の出資割合は明らかになっていない。
同事業に対して香川県の池田豊人知事は「本県の国際的な知名度やブランド力の向上に資するとともに、交流人口の拡大や四国の中枢拠点機能の強化が図られ、県全体の経済活性化につながる」とコメントした。
提供:建通新聞社