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北海道建設新聞社
2023/12/25

【北海道】半導体企業33年出荷目標額は1.1兆円/道のビジョン素案たたき台

 道経済部は、北海道半導体関連産業振興ビジョン(2024−33年度)素案のたたき台をまとめた。半導体企業の33年出荷目標額は次世代半導体が1兆円、その他が1000億円と置く。半導体関連企業数は12月時点の52件を33年には累計で100件まで増やし、雇用者数も21年の2197人を33年は4300人とする。ラピダス(本社・東京)の進出を契機とし製造・研究・人材育成の複合拠点を道央圏に新設。その効果を全道に波及させ、全産業のDX化を推進する仮称・北海道デジタルパークの展開を盛り込んだ。
 複合拠点設置に向けた方針は、半導体関連産業の集積、イノベーション創出、人材の安定供給、地域経済活性化の4項目で、方針に基づいた施策をまとめている。
 関連産業を集積するため、用排水施設や周辺道路を整備するほか、洋上風力など再生可能エネルギーの開発を促し、受け入れ環境を向上させる。地域経済活性化では海底直流送電ケーブルや再エネを生かしたデータセンター誘致を推進。創出したデジタルの好循環を全道に広める考えだ。
 目標値は半導体企業出荷額、企業数、雇用者数のほか、半導体関連のスタートアップ創出・集積数を12月時点の1件から33年は累計で6件とする。道内理工系大学・高専の道内就職率も伸ばす。
 半導体関連企業やデジタル関連産業の受け入れに必要な課題として、新たな土地需要に対応する工業団地整備、産業集積に向けた交通インフラ、半導体製造に伴う部素材を輸送する物流拠点、研究者や人材の往来拡大を見据えた住環境、宿泊施設、教育環境の整備などを示した。関係機関と連携して検討する。
 ビジョンは北海道次世代半導体産業立地推進本部が管理し、定期的に進捗状況を公表する。
 22日の第3回有識者懇話会でたたき台を説明した。24年1月に素案のパブリックコメントを実施し、3月にまとめる。