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建設新聞社(長崎)
2023/12/19

【長崎】平戸市舘浦漁港で水産生産基盤整備

県が事業主体、概算48億
   事業期間9年、防波堤・護岸改良等


 県は2024年度から、平戸市の舘浦漁港において、水産生産基盤整備事業に着手する予定だ。国の新年度予算成立後、新規事業化が正式に決まる運び。県水産部漁港漁場課によると、工事内容は防波堤改良や護岸改良など。概算事業費は48億円。県は初年度となる24年度、測量や試験などに着手する方針だ。


 県が新規事業化を目指すもの。事業採択後予算が付けば、2024年度に測量やボーリング調査等の試験、設計業務の各種コンサルタント業務に着手する。整備規模などを固めた上で、順調なら事業着手後2年目の工事着手を目指す構え。9年の事業期間を経て、順調に進めば32年度の事業完了を目標としている。

 今後、国との協議を本格化させる。測量や設計の結果で断面形状等が若干異なることも想定されるが、現時点で県は、全体事業概要として防波堤(改良)918b、護岸(改良)162b、浮桟橋1基、岸壁(改良)123b、物揚場(改良)42b、突堤(改良)42bを計画している。

 平戸市が22年10月、県北振興局長あてに要望。防波堤と護岸の改良、浮桟橋の新設、漁獲物運搬道路の整備、レッコボート停泊場所の整備を求めた。

 同事業の費用対効果(B/C)は「2・33」と高い。負担割合は外郭が国50%、県40%、地元負担10%。係留が国50%、県37・5%、地元負担12・5%。

 舘浦漁港では、既存の防波堤及び護岸において、近年の波浪の増大により安定性が不足しているほか、越波などにより背後地での被害が発生。定置網漁業用の潮位差に対応した準備休憩施設が不足しており漁業活動において重労働かつ危険な状態となっている。

 これに対応するため県は、既存の防波堤及び護岸等を改良することで災害に対する施設の機能強化を行い、背後地での被害を回避し漁業活動の停止等による損失を低減。また、浮桟橋整備を行い作業の安全性向上や作業効率向上を図る考えだ。

ksrogo