建通新聞社
2023/12/19
【大阪】田尻町 総合文化C事業再開へ委員会設置
田尻町は、5月に事業の見直しを求める決議が提出されていた「(仮称)総合文化センターの整備事業」を再開する方針だ。11月の町長選挙で再選した栗山美政町長が、12月7日に行われた第4回田尻町議会定例会での所信表明で示した。
今後、事業を実施するに当たり、都市計画・防災・教育・文化の外部有識者で構成された専門家検討委員会を発足し、基本計画を基に施設の規模や概要を再検討する。12月21日の議会最終日に、予算および条例改正の議案を提出する。
栗山町長は所信表明で「今回の選挙で、総合文化センターの建設を後押ししてもらった。さまざまな意見や5月の決議を踏まえ、町民に事業の内容を丁寧に説明しつつ、早急に事業を進めていく」と述べた。
当初は、事業手法にPFIを導入して事業者を公募し、2024年度から設計・工事・管理運営が行われる計画だった。
基本計画によると、事業期間は15〜20年間で、概算事業費は約28億4000万円、関連費用は約3億5000万円。建設予定地は、南海本線吉見ノ里駅の南側に位置する吉見425ノ1。敷地面積は8096平方b。施設全体の延べ床面積を約4300平方bとし、周辺の既存住宅に配慮して低層に抑える。約800平方bのホールや約900平方bの図書館、約600平方bの公民館を設ける。駐車場は75台分、駐輪場は50台分を想定。
基本計画策定業務はニュージェック(大阪市北区)が担当した。
同事業は、5月11日に坂口実議員(大阪維新の会)が「(仮称)田尻総合文化センター建設の見直しに関する決議」を町議会に提出し、施設の規模や交通の利便性などに批判的な意見が多い状況を報告した。これを受けて町議会は、有識者を交えた全面的な見直しを要望していた。