高知県は12月11日、一般会計に307億1822万円を追加する12月補正予算案をまとめた。高知龍馬空港の新ターミナル整備に向けた基本設計や地質調査、国の5か年加速化対策を活用した防災・減災に資するインフラ整備推進などを盛り込んだ。投資的経費は242億3937万円で、前年同期比1%の増額となった。
高知龍馬空港の新ターミナル整備に向け、地質調査委託料に990万円を計上するとともに、基本・実施設計委託料として2024年度までの債務負担行為に1億4415万円を設定した。
5か年加速化対策を活用したインフラ整備では、約257億円を盛り込んだ。事業別に見ると、道路事業に114億8000万円を充て、四国8の字ネットワーク整備促進や県道安田東洋線(安田町〜北川村)など44路線で落石対策を推進する。
河川事業には66億5000万円を盛り込み、国分川(高知市)など6河川で地震・津波対策を推進し、安芸川(安芸市)など4河川で豪雨災害対策としての河川改修を行う。砂防事業には21億1000万円を充当し、仁西地区(高知市)など55カ所で砂防関係施設を整備する。都市公園事業では鏡野公園などを対象に整備を進めるため、5000万円を充てる。
港湾・海岸・漁港事業では28億4000万円を計上し、高知港、須崎港や宇佐漁港海岸など7海岸の地震・津波対策を進める他、安芸漁港など8漁港で台風・低気圧対策を実施する。耕地事業では9億1000万円を盛り込み、庄毛地区など8地区の農地集積整備、宿毛市1期地区など9地区のため池耐震対策に取り組む。造林・治山・林道事業では16億1000万円を充て、三津(室戸市)など15カ所の山地災害復旧整備、林道河口落合線(香美市)など9路線の林道整備、東洋町などでの再造林や間伐を推進する。
その他、高知市と共同で進める動物愛護センター整備に向けた測量調査など委託料に167万円の計上と同債務負担行為に229万円を設定した。県議会12月定例会は12日に開会、27日までの会期で補正予算審議などを行う。
提供:建通新聞社