鹿児島市は14日、谷山支所庁舎の改修に関する基本計画の素案を明らかにした。老朽化対策や利便性の向上を図り、本館増築(約1320u)や別館解体に着手する方針。2023年度末の計画策定を目指しており、順調にいけば24年度に本館改修の設計や仮設庁舎の現地測量・設計等に着手する。設計・測量などを含む概算工事費は32億1400万円(税込み)。 所在地は谷山中央4丁目4927。整備は築40年以上が経つ本館(RC造5階建約4609u)と別館(同2階建約607u)が対象となる。老朽化対策と併せたバリアフリー化や効率的な行政事務を目指した執務空間の見直しなどを行い、来庁者が快適に利用できる駐車場の運用方法も検討する。
本館の増築は、1〜3階(各階440u程度)で計画。ライフイベント関係の窓口集約化や待合スペース・通路部分の必要面積の確保などを理由に挙げ、3階では谷山都市整備課の複合化や災害対策室スペース等の配置を見込む。改修後の総延床は約5929uとなる。
駐車場は、現状以上の台数増加に向け、隣地を借り受けることも視野。来庁者や公用を含む台数は155台(34台増)を予定し、混雑緩和を図り空き状況が分かるゲートの設置など検討する。
改修期間中に活用する仮設庁舎は、支所から約1300mの距離にある慈眼寺東公園横の慈眼寺寿光園跡地(市有地)に設置予定。計画規模は軽量S造2階建て。3棟の整備を見込み、総延床は3856uとなる。渋滞発生を未然に防ぐため、一定期間、慈眼寺東公園の敷地一部を仮設庁舎用駐車場として整備する。
今後のスケジュールは、設計・施工分離発注の従来方式(基本・実施一括)を想定しており、24年度に基本設計、25年度に実施設計を策定する方針。建設関係では25年度に仮設庁舎、26年度に支所改修工事に着手し、28年度の供用開始を目指す。
21日から、素案に対するパブリックコメントを開始する。実施期間は24年1月25日まで。実施後、庁内検討会を経て同3月に基本計画を策定する見通しだ。