津島市は、名鉄津島駅東側の一部地区で用途地域変更の検討を進めている。現在、用途地域の変更と、同地区を四つのゾーンに分けた土地利用方針を公表しており、12月18日まで意見を募集している。
用途地域の変更を行うのは名鉄津島駅東側の一部。これまで毛織産業を始めとした工場が多数設けられていた。しかし、現在では約6割を住宅用地と商業用地が占めているなど土地利用の状況が転換している。そのため、安全で快適な市街地形成に向けて工業系から商業系へと変更する。
新たな用途地域は、駅周辺が商業地域(建ぺい率80%、容積率400%)、地区の東側部分が近隣商業地域(建ぺい率80%、容積率300%)へと変更する見込みだ。また用途地域の変更と合わせて、新たに商業地域を防火地域に、近隣商業地域を準防火地域に指定する。
土地利用方針による四つのゾーンは、既存の住宅地を維持しながら住宅環境を整備する「住宅ゾーン」、既存の商業施設などの維持と合わせて新たに沿道サービスの充実化を図る「生活サービスゾーン」、地域住民の暮らしを支える商業施設などの維持を図る「商業ゾーン」、駅周辺という近接性を生かして商業施設や高層住宅の立地を誘導する「駅ちかゾーン」。これらを基に既存の住宅地や商業施設に配慮しながら、それぞれのエリアの特性を生かしながら賑わいのある市街地の整備を目指す。
今後は、募集した意見を参考にしながら土地利用方針と用途地域の変更を決定する。住民説明会や審議会などを開き、2024年度内に都市計画変更を完了させる見込みだ。
提供:建通新聞社