秋田市市場管理室は、卸売市場再整備基本計画の骨子案を市議会教育産業委員会に示した。概算工事費は建物の解体や調査設計も含め120億8,425万6,000円。このうち新築に係るのは96億9,214万4,000円で、うち基本設計・実施設計が2億1,714万円、工事費が94億691万4,000円、工事監理費が6,809万円。解体費は計23億9,211万2,000円で、実施設計費が6,867万3,000円、工事費が22億8,910万2,000円、工事監理が3,433万7,000円と試算している。
施設規模は現在調整中としているが、計画面積は合計31,200u。このうち青果棟が計1,1700u、青果付帯施設棟が計1,830u、水産棟が計10,110u、花き棟が計2,850u、管理棟が計3,360u、物流棟センターが計1,070uなどとなっている。
新築工事費94億691万4,000円の内訳は、青果棟が29億5,116万8,000円、水産物棟が32億371万7,000円、花き棟が10億1,000万9,000円などとなっている。
再整備の配置案は、工期の短縮や車両動線を考慮し、北側に余剰地を配置する「パターン3」とする。
施設整備にあたっては、市場内事業者各社の事業展開や経営状況を踏まえた整備内容を選択するなど、柔軟に対応することとし、整備主体に応じて◇区分A(施設の建築工事、設備工事すべてを開設者で行う〔個別の設備等は各事業者で整備〕)◇区分B(建築外皮、一次側設備等は開設者で整備し、専用部の間仕切りや設備は各事業者で整備〔スケルトン方式〕)◇区分C(各事業者が敷地内の市有地を賃貸借し、市場施設とは別に単独で整備)−という3つの区分で検討する。
水産棟と青果棟は一体性を持たせるため、卸売業者の荷降ろしスペースに大屋根を設ける。花き棟と関連棟は、水産物や青果物と開場時間帯などが異なるため、別棟として配置する。また、市場内には各事業者が将来的に事業展開できるよう、「民間事業者用地」も確保する。
現在地建て替えのため、工期を1〜3期に分けて建設し、既存の解体を行うローリング方式で再整備が行われる。第1期では管理棟、花き棟、民間低温物流センター、ゴミ集積所の建設や外構、移転のほか、解体(既存管理棟、花き棟、民間低温物流センター、青果・水産ゴミ集積所、青果買荷保管所、バナナ棟)を実施。
第2期では青果棟と青果付帯施設の建設、外構および移転、解体(既存青果棟、青果低温センター、青果共同加工センター、青果倉庫棟)、第3期では水産棟、物流センター棟、守衛棟建設、外構および移転、解体(既存水産棟、冷蔵庫棟、水産加工所、水産ゴミ集積所、水産・青果運輸棟、守衛棟、宿泊棟、浄化槽)を実施する予定。
提供:
秋田建設工業新聞社