石川県議会12月定例会は12日、打出喜代文、田中敬人、八田知子、佐藤正幸、堂前利昭、清水真一路の6議員による一般質問が行われた。金沢競馬場における老朽化した騎手研修館のリニューアルを求める質問に対して、臼井晴基競馬事業局長はその必要性を認め、関係者との協議に入ると答弁した。
騎手に対してレース前日と当日の入館を義務付けている研修館は、RC造3階建て延べ1374平方メートルで建築後48年が経過している。女性騎手の騎乗に対応できるよう専用のバスルームとトイレを備えた部屋が2つあり、女性騎手が2名を超える場合、談話室を使用し対応している状況という。リニューアルに関する質問に対して臼井局長は「騎手の処遇改善や所属騎手確保の観点から必要と考えており、どのように改修するのがよいのか、関係者の意見を聞きたい」と応じた。
2015年に完成した金沢城橋爪門二の門のうち、史実にあった枡形及び二の丸御殿へ続く石の階段「雁木坂」を復元しなかった理由を問われた鈴見裕司土木部長は「橋爪門二の門整備にあたっては史実の尊重とバリアフリー動線を両立させる観点から従前のスロープ状の園路を生かすこととし枡形や坂の整備を見送る一方、史実を正しく理解いただくため現地での案内サインやARアプリにより往時の姿を紹介している」と説明し、「二の丸御殿の復元では建物と合わせて外構整備を行うこととしており、枡形や雁木坂について埋蔵文化財の状況やバリアフリー動線の確保について調査し、整備内容を検討する」と答えた。