秋田市上下水道局は、古川雨水排水ポンプ場の建設工事を公告した。予定価格は38億4,662万円で、1月17日に開札予定。3社特定JVで代表者には一般土木および建築、毎秒10㎥以上のポンプ場建設の元請実績を求めるゼネコン要件。代表者以外の2社は地元の一般土木A級となる。土木工事がメインで建屋もあるため、一般土木と建築の登録を同一の案件に盛り込んだ珍しいケース。専任配置技術者の数については、本日13日に市から追加の説明が示される予定。
古川雨水排水ポンプ場は、古川分水樋門から猿田川合流点までの古川下流部(通称・新川)に流れ込む流域の雨水を雄物川に排水するもので、雄物川右岸側、秋田発電・工業用水道北側(仁井田字新中島)に建設する。今月5日にはポンプ場と雄物川の間に敷設する導水渠の工事も公告している。
12日に公告したポンプ場本体工事では、躯体工や基礎工のほか、古川からポンプ場に洪水を引き込む引込施設、吐出水槽、堤防乗越管、護岸工も含まれている。排水の仕組みとしては、仁助下橋と大野新橋の間に設置する引込施設から、5日に公告したボックス型導水渠(L177.6m、2,800mm×2,800mm)を介し、堤防乗越管を通じて雄物川に排水する。
また、ポンプは毎秒1.38㎥を処理できる設備を8台設置して毎秒11㎥を処理し、給電設備は騒音対策に有利なガスタービン式の発動発電機を採用する。機械設備と電気設備は2月以降に公告する。
古川流域の総合的な治水対策では、秋田市(建設部、上下水道局)、県(河川砂防課)、国(東北地方整備局秋田河川国道事務所)が連携。大雨の際に浸水被害が頻発している古川流域の総合的な治水対策として、排水機場やポンプの建設といった対策を進めている。
提供:秋田建設工業新聞社