岩倉市と一宮市は、名神高速道路に設置を検討するスマートインターチェンジ(IC)の新規事業化に向け、国土交通省による準備段階調査(直轄調査)の2024年度内着手を目指している。23年度は、概略検討として尾張一宮パーキングエリア(PA)(上り線―一宮市丹陽町三ツ井、下り線―一宮市千秋町塩尻)をスマートICの優先検討箇所にスマートICの位置・構造、アクセス道路などの、周辺道路の整備計画などを両市がまとめる。
近年、両市の高速道路周辺エリアでは物流施設の開発などが積極的に行われている。地域の現状を踏まえ、両市は21年度からスマートIC設置を内部で検討し、22年度に岩倉市が事務局となって中央コンサルタンツ(名古屋市中区)に設置検討業務を委託して行った。
その後、22年10月に尾張一宮PAを優先検討箇所に決めて両市議会に報告。23年2月と5月には中野正康・一宮市長と久保田桂朗・岩倉市長が国にスマートIC設置を要望した。
現在進めている概略検討は、アクセス道路などの周辺道路整備、スマートICの構造など複数の比較検討案を作成して概算事業費を算出する他、整備効果や費用便益分析を検討している。業務委託は岩倉市が行い、中央コンサルタンツが24年3月29日までの履行期間で進めている。
国によるスマートICの準備段階調査は、23年度分として9月に7カ所が採択された。中部地方整備局管内では、岐阜県の恵那峡サービスエリアと三重県の大山田PAの2カ所が決まった。
提供:建通新聞社