秋田市は、老朽化したふるさと温泉「ユアシス」で大規模改修を実施する。7日に行われた市議会一般質問(工藤知彦議員・自民)の答弁では、現時点の概算事業費を10億円程度と試算していることを明らかにした。浴室の改修などに一定期間の休館が必要なため
1年程度の休館を経てリニューアルする方針とし、6年度の実施設計を経て「可能な限り早期に着工できるよう努める」と答弁した。辺地対策事業債の活用を検討している。
ユアシスは平成7年12月に竣工した鉄筋コンクリー造2階建て、延べ床面積1,720uの施設。昨年度には劣化度調査を行っており、躯体には問題がなかったが、屋根の劣化が著しく、外壁や建具、敷地内の排水設備、空調設備、熱源設備など、修繕に必要な箇所が確認されている。
これまで、温泉井戸の劣化による不具合や送湯管の不具合などが発生。今年の夏も冷房設備に不具合があったため、市は着工までの間に発生する設備等の不具合等については、仮設の冷房を手配するなどして対応する考え。
7日の質問で工藤議員は「休館期間が長引くほど利用者が離れたり、従業員の雇用の問題もある。可能な限り工期を短縮できないか」と指摘。観光文化スポーツ部の納谷信広部長は「(工期短縮は)必要な観点。できるだけ期間を短縮してより良い整備ができるよう検討したい」と答えた。
提供/秋田建設工業新聞