金沢市議会12月定例月議会は1日開会し、村山卓市長が市政の概況と、議案の大要を説明した。
西町教育研修館に整備する「金沢美大柳宗理記念デザインミュージアム(仮称)」について、村山市長は今年度、施設の基本設計に加えて、寄贈を受けた柳宗理氏のデザイン関係の資料を踏まえ、展示計画の策定に着手したとし、「谷口吉郎建築の意匠を残しながら「デザインと建築意匠を通した美と創造の交流拠点」のコンセプトのもと、整備を進めていく」と述べた。一方、(金沢美大柳宗理デザイン研究所)移転後の旧菓子文化会館の跡地にも触れ、「尾張町が有する時代性やまちづくりの観点も踏まえ、木の文化都市・金沢の象徴となるような建築物を整備したい」との考えを示すとともに、「隣接する泉鏡花記念館の老朽化が進んでおり、そのリニューアルと合わせ、一体的な整備を検討していく」と語った。
鉄道の存続が決まった石川線を含む北陸鉄道線のあり方について、市としては「国の支援制度を迅速かつ最大限に活用できる「みなし上下分離方式」を採用し、来月の特定事業計画の取りまとめに向け、沿線自治体や北陸鉄道との協議を進めていく」とした。
日本銀行金沢支店の跡地に関し、村山市長は懇話会において、年明け早々にも取りまとめる機能の方向性を踏まえた上で「都心軸の再興に向け、取得を含め、市としての責任を果たす」と強調。
このほか、児童数の減少が続いている三谷小学校については「地域の基本的な了承が得られ、2025(令和7)年4月に不動寺小学校と統合する」と明かし、今後、統合に向けた準備を鋭意進めていくと述べた。