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建通新聞社四国
2023/12/01

【愛媛】愛媛県公企管理局 今治病院の基本計画策定

 愛媛県公営企業管理局は、県立今治病院について、今治市の市有地(今治新都市第2地区)を候補地として移転・新築する。今治圏域最大の規模を有する県立病院として医療機能を強化するとともに、将来の医療需要・供給体制を踏まえた病床規模・機能を確保する。
 新たな今治病院では、救急医療や災害医療、周産期医療、小児医療、へき地医療といった他の医療機関では対応が困難な政策的医療や高度・急性期医療を中心に担う。新型コロナへの対応を踏まえ、感染症医療機能を強化する。
 病床については一般病床を現在の270床から240床に減らす一方、高度急性期病床は15床から21床に増やすなど、2035年の圏域の医療需要推計と医療供給体制の状況に対応していく。休止中の精神科病床50床は廃止する。
 整備方針については大規模修繕と建て替え(敷地拡張)の案もあったが、比較検討した結果、「診療制限などの問題が発生しない」「診療機能の強化などに柔軟に対応できる」「迅速な用地の確保などが期待でき、早期の老朽化対策が可能」の評価で移転・新築に決まった。
 移転候補地は今治市しまなみの杜1ノ2の敷地約2万8000平方b。
 今後は土地関係諸調査や各部門の施設・設備などの計画検討、仕様書作成に12カ月程度、基本設計・実施設計に24カ月程度、工期に24カ月程度、その他(入札公告など契約手続き、移転、開院準備など)に12カ月程度掛かるなど、事業着手から開院までにおおよそ6年以上の期間を見込んでいる。
 現在の今治病院(今治市石井町4ノ5ノ5)は、地域周産期母子医療センターを併設し、二次救急、周産期、小児の医療救急、脳血管疾患等の急性期医療や災害医療、感染症医療を提供する今治圏域の中核病院。1983年に建設し、93年に高度医療のための病棟を増築するなどしているが、築後40年を経過し建物本体の老朽化が進んでいる。規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て延べ2万0998平方b。
 基本計画策定支援業務は野村ヘルスケア・サポート&アドバイザリー(東京都千代田区)を代表者とする野村ヘルスケア・長大共同企業体が担当。同業務ではPFIなども含めた整備手法なども検討している。

提供:建通新聞社