新潟市は、築60年近くが経過する鳥屋野運動公園野球場(鳥屋野球場)の建て替えに向けて検討を進めている。
市が2021年度に改定した市の財産経営推進計画で鳥屋運動公園野球場について「存続」と判定されたことを受け、更新整備に向けて検討しているもの。市ではスポーツ施設活用による拠点性向上に向け、鳥屋野球場を含めたスポーツ施設の今後のあり方について有識者らで構成される「新潟市スポーツ施設の未来構想会議」(会長・西原康行新潟医療福祉大学副学長)を6月に設置、23年度中に鳥屋野球場を含むスポーツ施設の将来像が提言される。同会議での提言を踏まえ、24年度以降に鳥屋野球場の建て替えや移転など整備の方向性を検討していく方針だ。
中央区女池南3丁目にある鳥屋野運動公園野球場は、1巡目新潟国体開催に伴い、1963年8月にオープン。グラウンドは両翼97メートル、中堅120メートル(ナイター照明なし)で、硬式や軟式ともに利用可能。会議室、応接室、更衣室、温水シャワー室、放送室を完備。スタンド収容人数は約1万4000人。2011年の耐震診断では「地震に対し倒壊または崩壊する可能性が高い」と診断された。高校野球の地区予選などをはじめ、アマチュア野球の大会会場として多くの利用者に親しまれているが、老朽化に加え、大会等使用による交通渋滞や駐車場不足が課題。
スポーツ施設の未来構想会議では、喫緊の課題として老朽化への対応が必要な施設に鳥屋野野球場のほか▽鳥屋野運動公園球技場▽鳥屋野運動公園馬術場▽市陸上競技場▽市体育館など―を対象に挙げている。12月1日に開催予定の第4回会議では鳥屋野球場を含むスポーツ施設の建設・運営手法について報告が行われ、委員から意見を聴取する予定になっている。