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建通新聞社(中部)
2023/11/28

【愛知】日本ガイシ 本社地区の再編計画を発表

 日本ガイシ(名古屋市瑞穂区須田町2ノ56)は、開発中の「新研究開発棟」を含む本社の再編計画を明らかにした。同棟の南側に「共創施設(仮称)」を新設するとともに、既存工場の一部をカーボンニュートラル(CN)関連製品開発エリアとして整備。一帯を新製品の開発拠点として再編する。総投資額は、新研究開発棟を含め150億円規模を見込む。
 共創施設の規模は延べ約4350平方b、建築面積約2200平方bを想定。熱田地区で整備が進む、新研究開発棟の南側に隣接して新設する。効率的な新製品・新事業の立ち上げを図るため、社外の人間との打ち合わせスペースや交流エリア、自社製品や技術の紹介コーナーなどを設ける。また屋内には、同社が出資するエネコートテクノロジーズ(京都府久御山町)が開発した、ペロブスカイト太陽電池の設置を計画。発電性能などの実証を行う方針。竣工は2025年2月を目指している。
 熱田地区から新堀川をはさんだ対岸に位置する瑞穂地区では、既存の自動車用製品の開発・生産区画の一部を、CN関連新製品の開発・試作区画として再編する。11月にはCO2回収基材を開発する「DACエリア」を稼働開始しており、今後も段階的に整備・拡張する考え。また、25年6月にはサブナノセラミック膜の開発エリア(分離膜エリア)を整備する方針も示している。
 日本ガイシは21年4月に策定した中長期計画で、同社の売り上げの中でのCNおよびデジタル社会(DS)関連分野の割合を、30年に5割、50年に8割とする目標を掲げている。本社内の研究・開発機能を拡充することで、両分野への事業構成転換の加速を図る。


提供:建通新聞社