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日本工業経済新聞社(群馬)
2023/11/27

【群馬】渋川市12月補正予算案


渋川市(木勉市長)は27日、12月補正予算案を明らかにした。建て替え計画が進む古巻公民館(八木原678)について、建築工事費として2023年から25年の債務負担行為に18億433万円設定した。また、建て替えに伴う仮設駐車場整備費へ245万円、既存駐車場の土壌等除去搬出工事費として1億2566万4000円を盛り込む。公民館は3カ年での建設を予定、25年の完成を目指す。工事は土壌等除去搬出が先行して発注となる見込み。
同公民館の実施設計は22年度に神山設計(前橋市)がまとめており、建物構造をRC造2階建てとし、延べ床面積2500u程度としている。
地元からの要望として500席のホールや学習室120席、図書室、視聴覚室、和室、創作室、調理室などの設置が計画にあがっている。新たなホールは移動式観覧席とし、多目的ホールや災害時には避難所として活用する方針。また、発電設備として太陽光パネルも設置する方向で計画を進めている。
駐車場の拡張も計画されており、敷地東側の利用が現在検討されている。整備には農用地区域からの除外申請や農地転用などの手続きが必要となる。
同公民館では長らく建て替え事業が展開されており、当初、24年度の供用開始を目指していたものの、既存の駐車場から基準値を超えるフッ素およびフッ素化合物が検出されたことから計画を変更。土壌汚染の要因として大同特殊鋼渋川工場(石原500)のスラグが見込まれ、22年度に土壌汚染状況調査を環境技研(高崎市)へ委託し、敷地全体4126・23uを対象に調査した。23年8月末で調査が終了し県へ報告。9月に県から土壌汚染対策法に基づく人の健康被害の恐れがない形質変更時要届出区域に指定された。そのため、建設工事着手の際には土壌除去搬出が必須と見込まれていた。
公民館建設については、敷地北側に位置する既存公民館を稼働しつつ、南側に新施設を建設、完成後に機能を移す。ただし、既存公民館の図書室に当たる部分が建て替え時に新施設と重なるため、先行して解体する計画となっている。
既存公民館は1988年に農業用研修施設として建設、後に公民館へ転用した。建物規模はS造平屋、床面積645・94u。老朽化や手狭になっているなどの課題に対応するため、建て替えを決定した。
12月補正予算案にはこのほか、次年度以降の豪雨災害に備えるための道路施設などの緊急保全対策として、市内6路線の側溝の改修整備と1路線の法面補修、防護柵の更新などに1億4984万2000円を計上。また、21年に閉館した旧たちばなの郷城山の解体工事費として1億6771万7000円が盛り込まれた。さらに、ゼロ市債を活用した市道の整備補修に7174万2000円を確保する。内訳は市道木の間藤田線の道路改良工事に5571万5000円、市道西沢香湯線の舗装補修工事1602万7000円となる。