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北陸工業新聞社
2023/11/24

【福井】祝・受賞者インタビュー/優秀施工者国土交通大臣顕彰/建設マスター/この道ひと筋30年協力に感謝/現場の状況に応じ方法を見極めて/吉勝重建/東哲司さん49歳

優秀な技能と技術を持ち、後進の指導・育成などにも多大な貢献をした建設技能者を「建設マスター」として国土交通大臣が顕彰している。ことしの県内受賞者の一人、吉勝重建のグループ長を務める、東哲司(ひがし・てつじ)さんに喜びの声を聞いた。

 建設マスターを受賞し、「会社の社長(矢野智孝氏)をはじめ、同じ現場の仲間たちの協力のお陰」と、こころから感謝の気持ちでいっぱいだ。
 解体業この道ひと筋30年。振り返って、改めて大切なのは「安全はもちろん。(現場の)近隣住民みなさんから信頼を得て、工事をスムーズに完成させる」ことで、現場の安全・安心と言い切る。
 普段の心掛けは「建物の大きさや敷地の広さなど現場の条件次第で、解体の方法は全く変わってくる。(各現場に応じ)常に最善を考える必要がある」と強調。「重機を施設屋上に上げる場合もあるし、人の手による細かい作業は常に必要だったり。解体作業が進むにつれ、建物がだんだん不安定化するので、常に手順を見極めながら行う」などと、解体のプロとしての着眼点を披露する。
 難しさの一方で、それを克服し進める楽しさや遣り甲斐を、言葉少なながら語った。

解体業の魅力/まちづくりに貢献できる

 若手や入職希望者にも向け、成長には「現場を重ねることが一番」と説く。現場の第一線で培ってきた経験やカンに実感を込めた。
 現在の現場は、福井市春山2丁目の福祉会館に続く、隣接した文化会館の解体で、まもなく本格的に着手するところ。この現場においても「住民の説明会を十分に行い、その上で、振動やホコリ(風)対策を図り、ノンクレームで完了したい」と意欲を示した。
 解体業の魅力は「古い建物をなくし、そこに新しく奇麗な建物が建つ」大きな事業に、ダイレクトに携わる点。まちづくりに貢献している自負と実感が満ちている。

技術面に伸びしろ/日々努力を重ね

 今後の抱負は、技術面でも「まだまだ伸びしろはある。その習得に向けたい」と、日々努力を重ねていく決意だ。
 解体で日本一を目指す会社の発展に貢献し、業界の発展にもつながるよう最善を尽くす。建設マスターとなり、それを誇りに、ますます前進したいと。頼もしい存在だ。

hokuriku