JR松山駅周辺整備に伴い松山駅の交通拠点機能の強化を検討する松山市と国土交通省松山河川国道事務所、愛媛県は、にぎわいや交流を生む駅まち空間の形成と一体的にバスターミナルを整備するバスタを目指し、JR松山駅の交通結節機能を強化することを盛り込んだ整備方針を取りまとめた。3者は今後、関係機関と協議を重ねながら事業計画の策定などに入る。
整備方針には同駅交通拠点機能強化検討会での議論を踏まえ▽バスやタクシーなど交通モード間の接続(モーダルコネクト)の強化▽伊予鉄道松山市駅とのアクセス強化など駅周辺地区の交通円滑化▽移動利便性・回遊性の向上▽災害時などの帰宅困難者の受け入れなど防災機能の導入▽官民連携―を盛り込んだ。
3者は今後、事業主体の決定をはじめ、整備内容、スケジュールなどを盛り込んだバスタ事業計画の策定作業に入る方針。事業主体については市が国主導を要望しているものの、事業計画の策定時期も含め未定としている。事業認可を受ければ四国初の事業化となる。
JR松山駅前周辺では、県が駅を中心とする2・4`の鉄道高架事業、市が約16・7fの土地区画整理事業をそれぞれ進めている。昨年6月には市が駅周辺の全体像として駅前広場整備の完成イメージを公開。その中でバスタを想定した低層施設も広場に隣接して配置するなど、形を示しつつある。
現状の検討範囲はJR松山駅東口駅前広場を含む駅に隣接した街区と、駅前の大通りとなる大手町通りを含めたエリアだが、松山ならではの特徴を生かすため、松山市駅や道後をはじめとする都市機能施設や観光拠点などとの連携も考慮しながら検討を進める考え。
提供:建通新聞社