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秋田建設工業新聞社
2023/11/22

【秋田】11月補正案に貯留雨水幹線の基本設計費など/2月または3月めどに公告予定

 秋田市上下水道局は、今年7月や9月の大雨を踏まえた浸水対策下水道事業費として、11月補正予算案に6,000万円を計上。同市中通、南通、楢山ほかに敷設する貯留機能を備えた雨水幹線の土質調査・基本設計のほか、八橋・泉地区の浸水被害軽減計画策定の委託に充てる。予算が確保できれば2月または3月に各業務を公告する予定。このうち貯留雨水管は既設合流管の地下部に延長2,200m、管径2,600mmの雨水管を敷設するもの。

 秋田市では梅雨前線の影響で7月14日〜19日にかけて断続的に雨が降り続き、7月15日の24時間降水量が仁別観測所で観測史上最大を記録。1日だけで7月の総降水量に匹敵する降雨となるなど、市内全域が記録的な豪雨に見舞われた。整備の対象となっている中通、南通、楢山地区などの市街地では、内水氾濫などにより広範囲が冠水し、地下道の水没や建物の浸水被害が多く発生した。

 中通、南通、楢山の整備では、冠水被害を受けた地区で家屋浸水被害の軽減を図るため、氾濫量の約2割にあたる約12,000㎥を一時的に貯留する機能を持つ雨水幹線を敷設する。

 計画によると、新たな雨水幹線は中央通りから羽州街道を中通小学校脇、楢山地区の住宅街を通って川口汚水中継ポンプ場まで延長2,200m、管径2,600mmで敷設する予定。既設合流管の地下深くに敷設し、既設管と新設管の間に特殊マンホールを設置。既設管からの雨水を受ける部分と、新設管に雨水を吐き出す部分を設ける計画。

 また、9月の豪雨を踏まえて策定する八橋・泉地区の浸水被害軽減計画には、八橋ショッピングセンター「パブリ」付近の草生津川沿い(既設の草生津川左岸3号幹線)への排水ポンプ設置などを盛り込む予定。

 なお、上下水道局では秋田市内の河川沿いにおいて、雨水排水樋管33カ所にフラップゲートの整備も検討しており、河川からの逆流防止を図る。

提供:秋田建設工業新聞社