日本工業経済新聞社(群馬)
2023/11/20
【群馬】松之木平工区で事業化採択へ
県利根沼田農業事務所農村整備課は、県営農村地域防災減災事業を計画している昭和村赤城原の松之木平地区について、2024年度に事業採択となった場合、同年度の第1四半期に設計業務を指名競争入札で委託する考え。工事は25年度に発注し4カ年かけて事業を進め、27年度の完了を見込む。総事業費は4億1000万円を想定している。
松之木平工区の事業範囲は48ha。工事内容は既存のφ75o〜200oの石綿セメント管を総延長6347mで撤去し、φ75〜250oの塩化ビニル管、総延長6977mに布設替えするもの。
23年度は計画資料作成業務を藤和航測(前橋市)がをまとめた。24年度は測量設計業務を発注し、25年度から工事着手となる予定。工事の分割数は現在未定となっており、予算の割り当てや現地の状況に応じて判断することとなる。
赤城北ろく土地改良区の南西に位置する松之木平地区は、県営赤城北麓開拓地改良事業で造成された幹線水路より分水し、1960〜64年に施工された石綿セメント管の農業用管水路であり、近年、漏水事故が発生していることや、破損などで農業者などの健康障害が懸念されることから、管を更新し農業者などの健康保持と農業生産の安定を図るもの。
赤城北ろく土地改良区ではこのほか、事業範囲171ha、管路布設替え総延長2万3674mの赤城原工区と、同188haで総延長1万8100mの北ろく赤谷工区、また同144ha、総延長1万8900mの追分工区、事業範囲が合わせて74haの二本松工区と東中野工区を県営農村地域防災減災事業として計画。赤城原工区は22年度に事業完了済みとなる。
北ろく赤谷工区は24年度工事完了予定となっており、二本松、東中野工区は24年度に計画資料作成業務を発注し、25年度には事業採択を目指している。
追分工区については、24年度に工事着手を見据える。幹線水路の布設替えを総延長1800mで施工する予定。工事の工区の分け方と発注時期は、現場条件と施工規模により決定する。現在では4〜5本に分けることが想定されている。追分工区の総事業費は10億7800万円と概算している。
同地域は、レタスやこんにゃく、ホウレンソウの栽培が盛んな地域で、改良事業によりさらに安定した農業経営が期待されている。