建設新聞社
2023/11/20
【東北・岩手】40.9億で戸田・山アJV/釜石市新庁舎建設の建築主体
釜石市は、再公告となった「釜石市新市庁舎建設(建築主体)工事」の施工者を決めるため、簡易型総合評価落札方式により今月16日に開札した結果、戸田建設・山ア建設(岩手県釜石市)JVを落札候補者とした。入札価格は40億9000万円。評価値は152。議決後に本契約を結ぶ。次点者は大林組・八幡建設・山元JV。入札価格は42億5000万円。
落札候補者の選定に当たっては、同日の入札結果に基づいて価格評価を採点し、第3回選定委員会で2者それぞれの評価点を事務局が発表。加えて、南正昭岩手大学教授を委員長とする選定委員会の各委員の個別の採点結果および委員の平均点を発表するとともに、提案内容の優位性、具体性、現実性など、さまざまな角度から議論し、最終的に落札候補者および次点者を選定した。採点は価格評価70点、実績評価30点、技術提案評価50点、地域貢献等評価50点の計200点となっている。
落札候補者の提案は、技術評価について専門チームの組織による責任と役割分担の明確化の具体性、BIMモデルの活用などによる課題の事前把握、効率化と省力化による工期の短縮案、品質管理における三重チェック体制、災害発生時の非常用発電機および衛星電話の設置案の具体性が高く評価され、地域貢献評価は総合仮設計画の技術提案が高評価を得た。
同市天神町5の20地内の1万1757・92平方bに計画する新庁舎は、庁舎棟(SRC一部RC、S造5階建て)、車庫棟(RC造2階建て)の2棟合計で延べ8887・45平方b。
佐藤総合計画東北オフィスが基本・実施設計および再公告に伴う積算単価の見直し業務を行った。工事内容は庁舎建設、外構、構内道路工事一式となる。標準工期は24カ月。
同工事は当初、今年3月27日に公告し、6月の入札を経て8月中に着工とのスケジュールであった。しかし、前回入札時の優先交渉権者となったJVから資材費高騰による採算性の悪化などを理由に仮契約辞退の申し入れがあり、再度、公告した。
なお、電気、機械の設備関係は、下半期発注見通しによると、第4四半期に条件付一般競争入札により発注する見込みとなっている。
提供:建設新聞社