福井県は、越前市新堂町〜朽飯町における服部川の総合流域防災事業で、引き続き2038年度の完成を目指し、事業を推進する方針だ。
進捗率は23年度末で16・8%に到達する見込みで、24年度以降の残事業費には35億7725万円を見込む。
服部川は一級河川鞍谷川の支川で、下流部に人家が密集。04年7月の福井豪雨では浸水家屋776戸、浸水面積202ヘクタールと甚大な被害となった。今事業では、水害から住民の生命と財産を守るため、河道拡幅と河道の一部付け替えを組み合わせることにより、流下能力を現況の約70立方メートル/sから160立方メートル/sに向上させる。
全体延長は2300メートルで、整備内容を下流側から見ると河道拡幅区間1330メートル、捷水路建設区間770メートル、河道拡幅区間200メートルの順。これまでに下流から500メートルまでの改修が完了済み。今後、現川拡幅に伴って西庄境橋、庄境橋、宮前橋、北出橋、日の出橋、朽飯下橋の架替(撤去・復旧)に加え、捷水路区間で3橋の新設が計画されている。
県では、引き続き下流から河道拡幅を進めるとともに、人家連担区間の用地取得に取り組んでいく方針だ。
なお、全体事業費は、当初計画から材料費、労務費など社会経済情勢の変化で4億円増え、43億円となった。一方、完成予定年度に関しては変更なし。