社会資本整備審議会道路分科会の四国地方小委員会は11月13日、2023年度第1回の会合を開き、国土交通省四国地方整備局が計画段階評価の手続きを進めている高松環状道路寿町〜檀紙町について、東側延伸区間となる高松市福岡町〜寿町を追加し、ルート帯案を検討する方針を決めた。住民アンケートや団体へのヒアリングなどの意見聴取の結果を受け、本町踏切や朝日町の物流拠点、県立中央病院などの防災拠点へのアクセス性向上を望む意見が多かったことを踏まえた。
意見聴取は6月から7月にかけ実施。渋滞区間や所要時間の不安定さ、地域の課題などについてアンケートやヒアリングを行った。渋滞に関しては、中央通りとともに瀬戸大橋通りへの意見が多く、そのうち本町踏切への意見が大半を占めた。中心部の渋滞・事故や産業振興、観光・交流、救急活動、災害などさまざまな観点から早期改善を求める声が多く、高松環状道路が整備されることにより、朝日町の物流拠点へのアクセス向上に期待する意見もあった。
こうした結果を踏まえ、これまでに設定していた「渋滞緩和や交通事故の削減」など5項目からなる高松環状道路の政策目標案を満たすため、福岡町〜寿町を評価対象区間として追加し、複数のルート帯案の検討を進めることが妥当とした。
今後は福岡町〜檀紙町区間で、地域課題、道路交通課題、政策目標案を再整理した上で、概略ルートや構造の検討に必要な調査を進める。
高松環状道路は、高松市内を環状に結ぶ延長約40`の高規格道路で、評価対象区間は高松市の北部から北西部に位置する。
提供:建通新聞社