近江八幡市は、25年4月開園を目指して公私連携幼保連携型認定子ども園を整備する考えだ。
整備場所は、北里学区内にある旧看護専門学校跡地(平成元年建設、RC造2階建)。ここを再整備し新たに子ども園を設置する。近く運営法人の公募を開始し、来年1月頃に法人決定、同年4月頃には基本・実施設計を行い、夏ごろの工事着手を目指していく。
法人との協定期間は15年間を予定している。認可定員は175人程度。
同地域は、昨年から大型分譲地209区画の販売が開始されており、今後就学前児童の増加が予想されている。現状では児童の受け入れ施設が不足しており待機児童が増加することが見込まれているため、同施設の整備が計画された。
関連して、市は保有する公共施設・インフラの適正配置を実践していくために、公共施設等総合管理計画を過年度に策定しそれをもとに公共施設の適正化を図っている。同計画は、長期的な視点から公共施設やインフラの更新・統廃合・長寿命化などを計画的に行うことにより、財政負担の軽減・平準化と公共施設の最適配置を実現するために策定されたもの。200近くの公共施設を対象に▽床面積▽耐用年数▽所管課▽方向性▽配置▽配置手法―などの各個別施設状況の把握及び施設分類ごとの数値目標・現状と課題・今後の方向性を示している。市は、変化する社会・財政状況に対応するためにこれまで整備が実施された各施設の状況や全体整備進捗状況を把握しながら関連計画等の整合性を図っているところ。今回の子ども園整備のように既存施設を活用した新たな整備は今後も増えていく可能性があるとのこと。
なお、市が過年度に公表した資料では、人口1人あたりの延床面積が全国類似団体の平均・県平均よりも高い数値(近江八幡市=4・28平方b、県=3・77平方b、類似団体平均=3・34平方b)で、かつ、築後30年を経過し老朽化した建物が約38%も占めており、施設の利用需要を見極め、計画的な更新・統廃合・再配置・施設総量の縮減を図らなければ、公共施設の更新だけでも今後40年間で1612億8000万円(1年平均40億3000万円)が必要となると示した。公共施設とインフラ整備を現状と同じ構造・同じ面積で維持すると仮定した場合は、40年間で2888億円(1年あたり72億2000万円)。過去10年間で公共施設等の建設や改修に使った投資的経費は、年平均40億7000万円であることから、公共施設とインフラ整備を維持していくとなると、単純計算で1年あたり31億5000万円不足する。このことから持続可能なまちづくりの実現・厳しい財政状況の改善として公共施設全体のあり方を見直している。
具体的な数値目標として、公共施設総量を17年度から40年間かけて34%の削減を行う(当初10年間は7%の削減を目標)と設定。インフラ整備は長寿命化対策により、10年あたりの更新経費の20%削減としている。
提供:滋賀産業新聞