WEBシステム開発などを手掛けるアスタース(金沢市窪5丁目、前坂英男取締役会長)は、野々市市西部中央土地区画整理事業施行地区内で「(仮称)アスタース新社屋新築工事」を計画している。年内に施工者選定を行い、来年2月の着工を目指す構えだ。
建設規模は、S造2階建て延べ1082・15平方メートル(建築面積582・37平方メートル)。建設場所は同市西部中央土地区画整理地31街区3画地の一部で、敷地面積は3656・73平方メートル。完成については、来年9月末を予定している。設計は中島建築事務所(金沢市)が担当。
新社屋は1階に会議室や応接室、休憩室、事務室など、2階が事務室、会議室、休憩室など。1階には職業訓練に対応できる「教室」を設置し、ITの仕事に意欲のある若者や、実践的なスキルを身に付けて将来、起業したいという人材を育成するインキュベーター機能を持たせる。
今回の計画に当たっては、野々市市の企業立地促進助成制度の活用を予定しており、申請に向けて市と協議中。同制度は戦略的に集積を図りたい産業の立地を促す目的で、ソフトウェア業、情報処理・提供サービス業、自然科学研究所などの指定業種が対象となる。助成内容は投資額の20%、上限額は2億円。
アスタースは2014年に設立。本人確認システム、AI OCRシステム、アクセスブロックシステム、電子契約システム、公的個人認証サービスなど多岐にわたる先端技術を必要とした開発を行っている。
創業者の前坂取締役会長は「これまでのノウハウを最大限に生かし、地元の企業と連携しながら、野々市市を拠点に、石川や北陸のIT企業、業界全体を活性化させていきたい。今後、AIを活用した新たな事業展開にも取り組みたい」としている。