近畿地方整備局は、昭和40年築の下京税務署について、老朽化や狭隘化などの解消を図るため、元堀川警察署跡地の国有地に移転する計画。
京都市の緑の基本計画に基づく雨庭整備と連携し、地域の緑の空間の創出や雨水の流出を考慮した構内緑化計画とする。ZEB Oriented相当以上の計画とする。RC造とW造の混構造とする計画。
下京税務署(京都市下京区間之町五条下ル大津町8)の計画を巡っては、「各省各庁営繕計画書に関する意見書」において内容が盛り込まれていた。同意見書は、毎年度の概算要求に先立ち、国土交通大臣が各省各庁の長より送付された営繕計画書に関して、技術的な見地から意見を述べ、各省各庁の長及び財務大臣へ送付しているもの。
9月公表の令和6年度各省各庁営繕計画書に対する個別意見で、下京税務署の計画は緊急度「特A」と判定。規模は庁舎がRC造+W造7階建、5523u、自転車置場がW造平屋建、50u。全体計画額は27億5734万4000円。計画工期は令和8〜10年度。
近畿地整は、令和5年度発注予定で下京税務署新築設計業務について、営繕部の公募型プロポーザル方式として盛り込んだ。業務概要は庁舎RC+W、5623u、車庫W−1、50uの新築設計。
その後、5月23日に公募プロポをWTOで公告。2者が参加表明書を提出し、技術提案書を審査した結果、梓設計関西支社(大阪市北区)を選定。10月2日に同社と1億7160万円(税抜1億5600万円)で契約した。履行期間は令和5年10月3日〜6年12月20日。
また近畿地整京都営繕事務所の発注で、下京税務署敷地調査業務を9月27日に開札。キンキ地質センター(京都市伏見区)が落札した。
移転先の元堀川警察署跡地については、令和3年11月に府が既存建物を解体。その後、令和4年1月に国有地部分(当該地南側の京都市下京区猪熊通五条上る柿本町690で面積1363・53u)を国に返還済。用途地域は商業地域で31m第一種高度地区。
府有地部分は定借で活用
交番機能含む施設を検討
京都府 元堀川警察署跡地の府有地部分(当該地北側の京都市下京区猪熊通五条上る柿本町568・569合併、下京区堀川通松原下る橋橘町2、面積2236・20u)について、定期借地権方式による「交番機能」を含む施設としての活用を検討するため、府は令和4年10月にサウンディング型市場調査による対話を実施した。
参加者は計7者(延べ8者。内訳は建設業5者、不動産業1者、教育、学習支援業1者、その他1者)。
対話結果の概要によると、交番機能としては「交番建物をその他建物と合築整備」、「交番建物を独立した分棟整備」、「京都府が交番建物を区分所有」、「京都府が交番建物を賃借」、その他機能としては「共同住宅」、「商業施設」、「教育、学習支援施設」「社会福祉施設」など。