松本糸魚川「安曇野道路」説明会で概要提示
県安曇野建設事務所と安曇野市は、地域高規格道路・松本糸魚川連絡道路の安曇野市新設区間(安曇野道路)の計画説明会を11月12日に開催し、道路構造やアクセス道路などの設計概要、今後の進め方について説明した。
設計概要を南側(安曇野市豊科側)から見ると、長野自動車道に新設する「仮称・安曇野北インターチェンジ」の長野道〜料金所間のランプは、橋梁構造で長野道本線上と立体交差となる見通し。橋脚の配置本数や配置箇所は検討中とした。同IC周辺の農業用排水の付け替えは、現在の流下方向や流下能力を踏まえつつ、同等の機能になるよう設計を行った。
安曇野北IC〜仮称・明科ICの堤防沿い道路の構造は、浸水想定などに対応した道路高さとし、犀川堤防より高くする。道路盛土と河川堤防の間には排水側溝を設けるほか、盛土法面保護と農地への影響低減を図るため約1.5m程度のブロック積みを設置する。堤防沿いの市道・農道や水路は、安曇野道路の農地側へ付け替える。
河川内はニューマチックケーソン工法
明科IC付近から始まる橋梁・高架橋区間は、延長L約1.8qを予定。橋脚は、河川の流れや地下水への影響を予測・解析を行った上で、可能な限り少ない本数にできるよう、詳細な形状や配置を検討中。地下水に配慮した基礎工法の採用を検討しており、河川内はニューマチックケーソン工法、陸上部は側面が鋼矢板で、底面が遮水対策を予定する。橋脚設置にあたっては、橋脚まわりの洗堀対策として護床ブロックの設置なども検討していく。
仮称・穂高南IC〜仮称・穂高北IC(高瀬川右岸)は、ランプの接続する安曇橋南交差点について、交差する県道穂高明科線への右折レーンが設置された場合でも整合性が図れるように設計を行っていると説明。穂高北ICランプ橋梁は23年度より形式検討と設計に着手したとし、騒音と振動調査は23年度に実施し、環境基準以下であることを確認したという。
今後のスケジュールは、予備設計や事業幅の検討、農道や水路の付け替え計画、周辺道路や工事用道路の基本計画の検討などを進める。24年度春ごろには、具体的な用地買収目安に係る説明会を開催予定。その後、都市計画についての説明会、都市計画決定手続き(事業範囲幅)、用地測量・物件調査、用地買収などを経て、工事着手となる。現時点では、工事実施は犀川右岸側からを予定している。完成まで10年以上が必要なため、部分的な供用なども含めて今後検討する。
明科4036号線はアクセス道として改良
安曇野道路の整備に関連し、安曇野市では、国道19号からのアクセス道路として「市道明科4036号線」の改良を計画。現況の幅員はW6m程度だが、W10.75mに拡幅し、車道2車線を確保するほか、片側に歩道の設置を予定する。国道交差点部分の国道と市道には右折レーン設置、信号機の設置を検討している。
そのほか、安曇野北ICの高速バス停駐車場候補地と歩行者安全対策、耕作道路や生活道路の安全対策に係る検討を行っていく。
提供:新建新聞社