石川県主催の国道304号清水谷バイパス(金沢市古屋谷町〜清水谷町間)の開通式が11日、金沢市立三谷小学校体育館で開かれ、参加者は鏡開きなどで難工事区間の開通の喜びを分かち合った。
開通式には県や国土交通省、金沢市、県・市議会、地元住民、地権者、施工業者ら約100人が参加。あいさつで馳浩知事は「国道304号は県際道路として石川、富山両県が協力して整備を進めてきた。最後の難所の清水谷バイパスの開通により、地域の安全・安心な交通が確保されるほか、石川・富山両県との交流基盤が強化される」としたほか、出席した工事関係者に向けて「建設業で働く若者を育て、地元で働いてもらえるように取り組まないといけない」と決意を語り、来賓の桑島正樹北陸地方整備局金沢河川国道事務所長(北陸地方整備局長代理)、焼田宏明県議会議長が祝辞を述べ、村山卓金沢市長が「難工事の完成により安全安心が確保され、広域での観光が盛んになる。着工を決断された石川県に感謝したい」と謝意を伝えた。
馳浩知事らによる鏡開きや中村勲県議会議員の発声による万歳三唱、地元住民による加賀鳶梯子登り、みたに四つ葉太鼓の披露、開通区間での祝賀パレードも行われた。
現道南側に整備された清水谷バイパスは延長1500メートル、幅員6・5(9・0)メートル。現道は幅員が狭く、急カーブや急勾配区間、人家連坦部があり、県土木部では安全で円滑な通行の確保に向け2015年度から事業を進めてきた。一部風化している地質での大規模な切土が求められるなど、工事は難航したという。